第1学年総合的な学習(第8回徳育講演会)
7月9日(月)に、第8回の徳育講演会が開かれました。
今回は、岱明町で農業を営んでいらっしゃる森尾由成氏に講師をお願いしました。「私の選択」と題しての講演でした。
要旨をご紹介します。
人間は、「朝ごはんを食べようか」という選択、そして「食べる」という決断など、さまざまな場面で選択・決断を行っています。
人生の中で、大きな選択を迫られる時のためにも、小さな選択を大切にしてほしいと思います。
私は高校2年の頃まで法学部を志望していましたが、高校3年の頃から農学部を志望するようになりました。
志望校は砂丘を研究しているという特色に惹かれて、鳥取大学に進学して大学院まで進みました。
農学部を卒業してからは研究者になるのが普通です。しかし私は農業の道を選択しました。
それは大学で聞いた「農学栄えて、農業滅ぶ」という言葉の影響が大きかったと思います。
26年間の農業生活で、農業をやる覚悟。言い換えれば、現実を受け入れる覚悟がなければ、農業はできないと実感しています。
それほど自然は過酷なものです。自然災害による被害などにより、売り上げが計算できないのが農業です。
被害を受けた時には、自分のことだけでなく、仲間を支え合うというきずなが強いのも、農業従事者の特徴だと思います。
最近、クローン牛などが問題になっていますが、サツマイモやジャガイモなどもクローンです。
クローンの肉という新しいものであるため、良く分からないということで警戒心が高まっているのだと思います。
このような場合には、分かろうとする意識を持つことが大切です。現在は育種の技術の発展で作物を育てるのも楽になりました。
そこには、5年、10年かかる育種の期間を短縮するために、遺伝子操作や放射線放射などが行われることもあります。
このような種は外国から輸入されています。現在の日本での野菜自給率は高い数値ですが、種が輸入できないと日本から野菜が
なくなってしまう事態にもなりかねません。
農業は、「光+空気+水→エネルギー」という炭酸同化作用を手助けする仕事です。農業は命をつなぐ手伝いをする素晴らしい仕事です。
これも私が大学の研究室に残らず、農業に従事しようと決断した大きな理由のひとつです。
みなさんは、これから自分の仕事を選択する時が来ると思います。その時、どうでもいい意地や、プライドは捨ててください。
捨ててはいけないのは、人間としての尊厳です。