2007/10/26 金曜日

地球の直し方

Filed under: おしらせ — admin @ 8:51:56

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文徳中学・高等学校のことをもっと知りたいと思っている小学生・中学生とその保護者の方々へ

『地球のなおし方』〜最近感動した本(ダイヤモンド社出版)〜

校長 荒木 孝洋

 先日、映画『不都合な真実』の上映とそれを日本語訳された枝廣淳子さんの講演を拝聴する機会があった。主催は崇城大学である。映画『不都合な真実』は、今年のノーベル平和賞に推薦されているアル・ゴア氏により制作されたものであり、枝廣さんの講演は映画のストーリーにそって行われた。 ゴア氏は、気候変動に世界が直面していることに早くから気づき、副大統領退任後は世界各地で温暖化対策を訴える講演を行ってこられた。ブッシュ政権が消極的な態度を取る中で、講演を基にした映画と著書『不都合な真実』を発行され世界でも広く受け入れられている。気候変動が単に、生態系の破壊や洪水・干ばつの増加などによって人類を脅かすだけでないことや、それが資源の奪い合いにつながり、ひいては地球の平和をも脅かすということについては、これまで何度も聞いていた話ではあるが、データに基づく説明を受けると「なるほど」と納得する。現在、人間や動物が排出している二酸化炭素は年間72億トン、山や水が吸収できる最大量は年間31億トンだそうだ。だとすると、二酸化炭素排出を2050年までに半減する目標はごく当たり前の目標だし、京都議定書での削減目標6%は途中経過にすぎない。だのに日本では目標を達成できないどころか、むしろその排出量は増え続けている。講演では、「地球温暖化が進み、南極の氷がどんどん溶け、北極の氷も薄くなり、珊瑚礁が白化し、海面がじりじり上昇している。酸性雨や伐採により森林は砂漠化し、健全な森は燃えないはずなのに、世界の各地で山火事が頻発している。また、石油資源の枯渇が予測され、各国では天然ガスや代替エネルギーの開発が盛んに行われているが、太陽光発電だって器材を作るには石油が必要だし、水力発電にしてもダム建設に石油エネルギーが必要だ。エネルギー保存の法則からして、新たなエネルギー開発には同じくらいのエネルギーが必要なわけで、二酸化炭素削減には何ら寄与しないことは明らかだ。使用総量削減以外に解決策を求めてはいけない」といったことが紹介された。 有限の世界で、何かが無限に増え続けることはありえない。つまり、「資源に限りがある」という物理的限界を認識し、「自分はこういう人間だ」とか「私はこれしかできない」といった個人的思いこみ限界を一度リセットし、豊かさの中で習慣化してしまっている生活を見直すことが急務だと思う。紙面の都合で講演の詳細な内容は割愛するが、「今、我々人間は何をなすべきか」考えさせられる講演であった。50年後には、我々が住んでいる熊本の気温が現在の赤道直下の気温と同じくらいに上昇するとすれば、大人たちの怠慢が子どもたちに負の遺産を残してしまうことになる。著書『地球のなおし方』(1200円)を読んで頂くと映画の概要がわかります。御一読を推奨。

2007/10/2 火曜日

「できる人」より「できた人」

Filed under: おしらせ — admin @ 9:35:51

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      文徳中学・高等学校のことをもっと知りたいと思っている小学生・中学生とその保護者の方々へ

〜保護者のみなさまへ〜

『できる人』より『できた人』 

校長 荒木 孝洋

今年の夏はことさら暑く、10月に入ったというのにまだクーラーが頑張っています。とは言え、いくらか日差しが和らいできたようで秋もそこまでやっと辿り着いたようです。夏至のころ真昼の太陽は水平線から80度くらいにあったのが、今は56度くらいになっています。日差しは大気の層を斜めに横切ってくるので、ジリジリするような真夏に比べると日差しは和らいできました。冬至のころになると、真昼の太陽の高度は34度ほどになり、日差しはますます弱くなります。冬至に向かって日の出は遅くなり、日の入りは早くなっていくので夜の時間が長くなっていく。暑からず寒からずの最も過ごしやすい季節の到来も間もなくです。 ところで、元東宮侍従で皇族の教育係だった浜尾実氏は、『昨今の世情は、才の教育が尊ばれ、親の欲や虚栄心から子どもたちの価値が計られている』と嘆き、『我が子がこのような世潮に巻き込まれてはならない』と考え、五人の子供たちには厳格なしつけを行ったそうです。折に触れ語った言葉を、その著『幸せを作る知恵』(中央出版社)の中で次のように記述されていますのでその一部を紹介します。『◇気の利いた返事をしなくてもいいから、わかるまでじっくり考えること◇おそくても、不器用でもいいから、誠実につとめをやり遂げること◇ほめられなくても誤解されても、すぐにカッとならずに穏やかに忍び我慢すること◇有名になったり、権力を持つことを人生の目標とせずに、平凡で質実な生活の中に、自己を高めること◇大きくなったら、自分の家族だけの幸福を求めず、世の中のために役立つ人になろう』と・・・。浜尾氏は子供たちに、才は二の次、誠実とか思いやりを備えた徳こそ第一義だと教えたかったのではないかと思います。才の秀でた人を『できる人』、徳の備わった人を『できた人』と区別して言うのも頷けます。徳があってはじめて才が生きてくるのはいつの時代も変わりません。昨今の世情を見ていますと、『もう、この子はいなかったことにしよう』とか『親が憎い』といっては、子育てを放棄したり、子が親に鉈を振るうといった情けないニュースが飛び込んできます。リセットばかりが上手になって我慢力が消え失せたのかと思うと教育の一端を担う学園の責任者として辛く悲しくなります。 文徳学園は、名前『文徳』が示すように、学問を好み、学力充実のために刻苦勉励し、併せて、人徳を備えた人材を育成することを教育目標としています。文徳学園は、『これまでも』『これからも』次代を担う子どもの育成に全力を尽くします。

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