2010/3/29 月曜日

おばあちゃん子が成功する

Filed under: おしらせ — admin @ 11:18:45

文徳中学・高等学校のことをもっと知りたいと思っている小学生・中学生とその保護者の方々へ 第62号

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                       『おばあちゃん子が成功する!?』

                学校長 荒木 孝洋 

   桜の開花が例年より一週間ほど早いそうだ。桜は散り始めてから数日で花を落とす。それまでは夜通しの風雨にさらされても、翌朝は何もなかったかのようにオーラを放っている。その姿には、身を散らすときは自ら決めるという強い意志すら感じられ、古来から日本人は、武士道精神の象徴として崇めてきた。 しかし、この時期の学校は、別離と出会いが交錯し花見もゆっくりできない。3年生が卒業し、まだ一ヶ月も経っていないのに、四月に入学してくる472名の高校生と23名の中学生の受け入れ準備でとてつもなく忙しい。クラス分け、教室配置、時間割作成、下駄箱の区割り・・・etc。しかも、私立高校生の大半は「公立落ち」と言う重荷を背負って入学してくるから、心のケアーにも気遣いがいる。子ども達は「この学校に行きたい」と必死に受験勉強していたのに、願い叶わず、受験から入学までのわずかな間に、学ぶ場所を変えなければならない。「どこで学ぶか」から「何を学ぶか」へ一気に発想を転換せねばならない。

   振り返ってみると、そんな子ども達もアッという間に生き返ってくる。今年の卒業生もしかり。素晴らしい実績を残して卒業した。就職率は開校以来100%(73名全員内定)。進学面でも、東大・東工大・東京外大・大阪大・九大・防衛医科大、熊大医学部医学科2名など合計56名が国公立・準大に合格。私大でも早稲田7名・慶応4名を含め東京6大学制覇、延べ232名の合格。高専編入は27名全員合格、合格数は今年も九州一だ。学ぶ目的を見つけると頑張れる。失意して入学してくる子供に対して、学校ができる最初の支援は、「居心地のよい場所」を見つけてやることだ。 

   ところで、居心地のよい場所とはどんなところか。まずは、子供たちが、先生から「受容されている」あるいは「共感されている」と感じる環境だと思う。日本のある研究者が研究者や経営者として成功している人たちの生育歴を調べている。この結果が興味深い。成功している人は「おばあちゃん子(またはおじいちゃん子)」が多いそうだ。おじいちゃんやおばあちゃんは、親よりゆとりを持って孫に接することができる。子供の願いや欲望を受け入れ、共感を持っておおらかに接することで、人としての自信を獲得していくのでしょう。そこには、「君の存在はとても尊いんだよ」「あなたが頑張ればそれでいいんだよ」といった共感の言葉もあったはずです。

   元弁護士連合会の会長中坊公平さんは、小さい頃、いわゆる落ちこぼれで、周囲のみんなが受かった中学校に落ち、大きなショックを受けたそうです。試験に落ちたとき、お母さんは「公平さん、あんたが悪いんちゃう。世間が悪いんや」その励ましが、公平少年を勇気づけたのでしょう。不本意ながら行った中学の最初の試験で一番の成績をとりました。「お母さん、一番になった」と報告すると、「あんたは天才や」と、手放しで喜んでくれたそうです。ところがしばらくして、成績が真ん中あたりにガクンと落ちてしまいます。「あかん、半分になってしもうた」と言う公平少年に、お母さんがまたひと言。「何言うてんねん。人生万事中庸が一番や」。どんな成績であっても、お母さんは認めてくれたそうです。

 やはり教育の大原則・子育ての大原則は「認めて育てる」ことです。人は、認められることにより自信を得、充実感を持ち、幸せになることができる。ひいては、それが周囲の人をも認めることになり、よきリーダーシップをとっていくことにも繋がる。

2010/3/8 月曜日

お疲れさん

Filed under: おしらせ — admin @ 9:12:14

文徳中学・高等学校のことをもっと知りたいと思っている小学生・中学生とその保護者の方々へ 第61号

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『お疲れさん!藤本貴大くん』

                            

                                   学校長 荒木 孝洋

 

多くの人に感動を与えてくれたバンクーバー冬季オリンピックが終わった。残念ながら、本校出身のショートトラックスケートの藤本貴大選手は、3種目とも決勝進出はできなかったが、南国熊本から冬季五輪に出場しただけでも凄い。負けて口惜しかったろうに、「4年後にチャンスがあれば挑戦したい」と抱負を述べている。これまでの彼の並々ならぬ努力を知っているだけに、彼の健闘を母校の校長として誇りに思う。

 その彼が、6日(土)突然帰国の挨拶に来てくれた。緊張がほぐれたのかテレビで見る彼の表情とは随分違いホッとしている様子が伺えた。「やっぱり熊本が一番落ち着く」と話す彼の笑顔は安堵感に溢れ清々しく感じられた。 朝会で職員にお礼の挨拶をした後、短い時間であったが中学生に話をしてもらった。

 彼の話を少し紹介する。「目標を持って生活して下さい。自分はスケートで世界一を目指して頑張ってきたが、皆さんも、何でもよいから一番になる目標を持って毎日を過ごして欲しい。掃除でも、勉強でも、スポーツでも、朝一番に学校に来るでもよい」。さらに「準備がなければ勝負はできない。試合前は不安材料を取り除くことが大切だ。自分は靴の履き心地を入念にチェックし、トイレを済まし全神経を試合に集中できるようにした。日頃の練習も同じです。同じ事を同じ時間やっても集中力があるのとないのでは効果は段違いの差が出る。それも準備です。皆さんの毎日の生活も同じではないかと思う」と。生徒からは、バンクーバーの様子や日頃の練習方法についてなど沢山の質問が出た。お別れに、生徒達は藤本選手と握手をしてパワーをもらい感動していた。次のステップに向けて頑張ってくれることを期待している。これからも学校あげて応援することを約束したい。

  間もなく春、外を見ると桃の花が満開。カーラジオからは桜の開花予想が聞こえてくる。熊本は3月20日位らしい。桜は暖かな春が来れば咲くわけではない。寒さがない南国で桜を見ることができないのはそのためだ。桜は前年の夏頃に花芽をつけ休眠状態が続く。秋から冬にかけて低温が一定期間続くと目を覚まし、春になると気温が上昇し一気に開花する。寒さで目覚めることを『休眠打破』と言う。この時期の学校は、別れと出会いが交錯し切なくなる。3年生は、胸膨らませて巣立つ時期なのに、全国ではまだ就職が決まらない高校生が多いと聞く。昨今の経済悪化はことさら若者に厳しく、なかなか寒風から脱出させてくれない。でも、若者よ、落ち込まないでいただきたい。藤本選手は、二度のオリンピックも結果が出せず口惜しかっただろうに、すでに次の目標に向かって歩き始めている。寒風を肥やしに、新たな目標に向かって頑張っている彼から元気をもらいたいものだ。春が来ない冬はない。『休眠打破』に時間はかかっても、いつかは満開の桜が咲くことを信じて頑張りたいものだ。

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