2011/5/11 水曜日

立志三題

Filed under: おしらせ — admin @ 11:42:55

文徳中学・高等学校のことをもっと知りたいと思っている小学生・中学生とその保護者の方々へ 第81号

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                          『立志三題』 

                          学校長  荒木 孝洋 

  3.11の東日本大震災・津波から2ヶ月が経った。東北地方では、今なお続く原発事故の不安を抱えながらも懸命な復興作業が続いている。全国各地から多くの義援金や救援物資が寄せられ、多くのボランティアが復興を支援している。「ガンバレ東北・がんばろう日本」。日本復興のキーワードは「若者の立志」だと確信している。以下、「立志」について三題紹介する。

  《その1》

子供の立志・・・『そろえる』 熊本市の池田小学校では、入学した小学1年生に『靴をそろえる』ということを最初に行わせるそうだ。写真を見せてもらったが、下足箱の靴は実に見事に揃っている。田上校長先生は、「たかが『靴並べ』、されど『くつならべ』だと思う。『くつをそろえる』という行為を通して、丁寧な作業を心がける、後始末をする、落ち着いた行動をするなど、さまざまな基本的生活習慣の定着につながる」と話されていた。高校生にとって、立志とは自らの人生の歩みを定める心の問題であるが、小さな子供たちは靴を揃えることから立志の学びをはじめているのだ。それは、形を揃えることで心が揃うとの思いから実行されていることなのだろう。大人の志も子供に似ている。強い立志と思って始めたことでも、障害があると心が揺らぎ挫折しそうになる。そんな時は、小学生と同じように形を整えてみてはいかがであろうか。掃除、部屋の片付け、教科書の復習・・・。

  《その2》

若者の立志機ΑΑΑ愃覗韻鮨圓す』 先日、崇城大学情報学部4年のS君の母親から電話を頂いた。就職内定の吉報である。弾んだ声で「息子がNHKに内定しました」と。 S君は3年前、本校の総合科学科(現理工科)を卒業した生徒である。当時、3年生になった彼は進路について悩んでいた。真面目な彼は悶々としながら専門学校のパンフレットで学校を物色していた。そんな折、S君の先輩であるT君の父親が「息子は情報学部で一級無線士の資格を取り、今、NHKに勤務している。資格は簡単には取れないが頑張ればできるぞ」と崇城大学進学を勧められた。S君は、その言葉に発奮し受験勉強に邁進、無事大学に合格した。入学後も目標をしっかりと見据え、クラスメートと一緒に猛勉強を重ね、大学2年の時、難関の一級無線士の資格を取得した。随分と高いハードルだったろうが、彼は強い意志(志)と継続でもって栄冠を勝ち取ったのです。後日談だが、内定通知後、「君のような意欲ある人を紹介してくれ」と面接官に依頼されたそうです。彼の立志は無線士の資格だけでなく人間力をも取得したことになる。全力投球の彼の根性に乾杯、S君の人生に幸あれと祈る。

  《その3》

若者の立志供ΑΑΑ悗瓩欧覆せ屐 この3月卒業した野球部の高野一哉君は、高校生として日本からはじめてドジャースに入団した。食事、語学、野球の練習、慣れない外国での生活に根を上げてすぐ帰国するのではないかと心配しながら送り出した。その後、彼との直接の接触はないが、お父さんには定期的に「元気でやっている」といったメールが届いているそうだ。「毎日ハンバーガー、英語漬けの日常生活。ヒアリングはOKだが、話せる英語ができない。自分の球は速いと自信を持っていたが、時速145キロ(日本では速い)の球も、ドジャース(マイナーチーム)では投手30人中、下から2番目のスピード。スピードだけでは生きていけないことを実感した。でも、大リーグで投げる夢はあきらめない」と。「スランプ峠」「マンネリ坂」「いきぎれ岬」・・・、越えなければならない数々の難所が彼を待ち受けていることだろう。いずれも、戦う相手は自分だ。「自分を信じる力も才能である」と思う昨今、高野君のめげない志を応援したい。

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