2011/10/14 金曜日

親の期待値を越える

Filed under: おしらせ — admin @ 11:25:59

文徳中学・高等学校のことをもっと知りたいと思っている小学生・中学生とその保護者の方々へ 第88号 

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           『親の期待値を越える』

                       学校長 荒木 孝洋

 『這えば立て、立てば歩めの親心』、いつの時代も、歳がいくつになっても、親の我が子に対する思慕の情と期待は変わりません。子供は乳児、幼児、園児、児童、生徒、学生と呼び名を変えながら成長していきます。人も含めてすべての動物の成長に“早い遅い”はつきものですが、「発育が悪い」「言葉が遅れている」「数学ができない」などと、我が子のことになるとつい他と比較してしまいます。しかも、高校生ともなると、親の忠言を素直に聞かなかったり、聞いても生返事、時にはとんでもない方向に進もうとする場面もあり、こんな時、親は子育てに自信をなくしたりもします。「子供は親の思うとおりには育たない」と実感するのがこの年齢ではないでしょうか。

 文徳高校は、こんな悩める世代の中高生を1400名預かっています。私たち教職員から見れば、個性豊かないい子ばかりです。そんな子供のひとり一人の個性を精一杯伸ばしながら、『親の期待値を越える子供を育てる』ことが本校教育の最大目標です。『エッ、この子が○○大学に合格したの!』と、親さえも驚愕する子供を育てたいのです。子供が高校を卒業するときに、進学希望ならば、卒業証書一枚ではなくて大学合格通知を添えて、就職希望の生徒には、生涯安心して働ける職場を斡旋して送り出したい。それができなければ本校の存在意義はないと思っています。 ご承知の通り、熊本の私立高校の実態は、一部のスポーツ特待生を除いて、「公立がダメだったから私立に行く」という生徒が入学してきます。本校も例外ではありません。本校では、まず、「負け犬根性を払拭すること」、「感謝の心を育むこと」から研修が始まります。負け犬根性とは自尊心の喪失状態を指します。中学校までは、自分で勉強できない勉強に向かないと思っている生徒でも、半年くらい手をかけると変身します。大人達は、「たかが高校受験を1回失敗したくらいでそんなにしょげるなヨ。将来を決定づけるほどの大事ではない」と片付けてしまいますが、子供にとってのショックは思いの外大きいのです。教育の本質である学ぶことを通して、「勉強で失敗した子は勉強で勝たせる」、自信回復にはそれしかないと思っています。「やればできる」という自尊心がが回復すると目の色が変わり、学校に行けるのは「親のおかげ」とわかると他人に優しくなります。失敗をバネにして栄冠を勝ち得た子供の笑顔は最高です。

 ところで、企業を支えるのは「金ではなく人だ」と言われますが、学校現場もしかりです。本校では次代を担う若手教員の育成にも力を注いでいます。東大入試問題研究、研究授業、他校訪問や校外での研修、衛星放送による研鑽・・・。若い先生が頑張らねば文徳50年の歴史が途絶えます。長年の教師経験から、“教師として身につけなければならないこと”(若い先生への激励を込めて)がふたつあります。一つ目は、自分の教えるべき教科の内容を、丁寧に、きちんと分かり易く、しかも、面白く教えることができるようになること。もう一つは、さまざまな状況にある子供をトータルに把握し、指導・助言・サポートができるようになることです。同僚や保護者とうまくやっていく力はその後でよいのです。どんなに雄弁に語ろうとも、子供への愛情とこの二つの力がなければ信頼を失います。コミュニケーション力があればどうにかなると思っている人は教師には向きません。教師の本分は『子供と向き合うこと』です。 文徳で学ぶ期間はわずか3年ですが、建学の精神である「科学的思考のできる人間の育成」を目指し、生徒の未来を切り拓いてやりたいと真剣に考えています。少子化の中、年々子供の数は減少し、本校もこのまま定員を維持していけるかどうかわかりませんが、「元本(授業料)に利子(付加価値)をつけてお返しする」、つまり、お預かりしている子供を「親もタマガル人間にしてお返しする」ことが本校のミッション(使命)です。文徳学園は「面倒見のよい学校」から「偉大な学校」に脱皮しています。

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