2017/1/17 火曜日

Filed under: おしらせ — admin @ 17:35:00

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文徳中学・高等学校のことをもっと知りたいと思っている小学生・中学生とその保護者の方々へ 第150号

 

        『you might think・・・ 』 

 

                                                                     学校長 荒木 孝洋

 

 暦の上では間もなく大寒、一年のうちで一番寒い季節がやってきた。朝の挨拶も「寒いですね」から始まる。20年も昔のことだが、今でも思い出す。今日のように気温がマイナス○度の寒い朝だった。1限目の国語の授業、S先生は黒板に次のような英語を書かれた。『You might think but tody’s some fish』。意味が解らず戸惑っている生徒たちに向かって、S先生は次のような訳をつけられた。『You might(言うまいと)think but(思うが)tody’s(今日の)some fish(寒さかな)』。日本語の読みと英語をない交ぜにしてあるのである。しかも、訳した日本語は5・7・5調の俳句になっているではないか。その後、授業は「俳句を作る」という本題に入った。推測するに、S先生の授業はいつもこんな形で進められていたのだろう。テストの平均点は、いつも他のクラスを大きく引き離していた。しかも、先生の授業に魅せられたファンも多く、休み時間や放課後になると、S先生の周りには質問する生徒が殺到する。また、教材研究に最も力を入れておられ、その単元に関係する書籍はすべて読まれており歩く本屋さんと呼ばれていた。私も、先生の授業を見習って努力はしてみたものの、とうとうその域に達することなく教師生活が終わってしまった。

 ところで、文徳学園では、この3学期の重点目標として「教室の環境整備」を掲げている。掃除の徹底や整理整頓はもちろんのこと、「真剣に学ぶ教室を作ること」ということである。現役の国語教師として52年間、73才まで授業をされた大村はまさんの言葉を借りると、勉強に打ち込める教室とは「安らかに、しかし、締まった雰囲気であること。安らかとは、読み書きに集中できるのびのびとした雰囲気、特別に一生懸命するでもなく、怠けてもいない平静さ」ということだそうだ。大村さんは、授業の準備には命をすり減らすほどのエネルギーを注がれていたが、授業については「ロウソクのように静かに燃えていることが大切だ。固くなく柔らかすぎず、穏やかで平静であって礼儀正しく、甘ったれることなく。それがものを学んでいく姿勢です」と話されている。また、教師の在り方についても、著書「教室をいきいきと」の中で次のようなことを具体的に記されている。幾つか抜粋してみる。(1)子どもができなくても慌てたり驚いたりしないこと。子どもが失敗しても、教師は悠々としていること(2)出来不出来をあまり褒めたり貶したりしないこと。善し悪しを決めるだけの褒め言葉は避ける。優劣ではなく、ひたすら学ぶ世界を作ること(3)子どもが失敗したら、顔色を変えるより対策を講じること。忘れ物を叱っても忘れ物は見つからない(4)レントゲンで体を調べるように子どもの頭の中を見透かすこと(5)柔らかな話し方を練習しておく。聞こえる程度、大きすぎない方がいい。人の前で黒板に字を書く練習もしておくこと。書いたら教室の後ろから眺めてみること(6)授業にはホッとするヒトトキがいる(7)下手な発表をさせない。成功しないと思ったら発表させない。失敗から学べる生徒は少ない。・・・他にもいっぱいありますが、先生の著書を御一読下さい!。

 昨今の教育改革は忙しすぎて戸惑うことが多い。「ああせよ。こうせよ」と指図するのが学者、「知らぬまにできるようにする」のが教師。学者の真似をしても子どもはついてこない。新劇女優の山本安英さんは「自分が何を読み、どう勉強しても、それが舞台で生かせなければ、意味がない」と、役者の難しさについて述べておられる。教師も役者と同じ、子どもが理解できてナンボの世界。教師は、自由に意見をぶつけ合う切磋琢磨の中で力量アップしていく。文徳では若手教師の研修が盛んである。指導案を全員で作り、代表して誰かが研究授業をすることもある。

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