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【図書館だより】2025年6月24日
『パンドラの匣』 太宰治/著
「健康道場」という風変わりな結核診療所で、迫りくる死に怯えながらも明るく精一杯生きる少年と彼を囲む善意の人々の物語を書簡形式を用いて描いた作品です。
この物語の面白いところは、登場人物が誰も彼も病に侵されているというのにそれを全く感じさせない文章で、そして私達に語りかけるような書き方で描かれているところです。書簡形式ですから、当然書き手が主観になるわけですが、その書き手から見た世界は面白おかしく、登場人物も特徴がはっきりとしていてわかりやすいです。
本が好きな人には特におすすめです。
図書委員(1JS4 松本)