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【図書館だより】2025年10月30日
『ケーキの切れない非行少年たち』 宮口幸治/著
この本は非行を犯した少年たちが悪意からではなく、認知機能の弱さから問題行動を起こしているのではないかということを示しています。その根拠として少年たちはケーキを等分に切れないなどの例を示して、認知機能の弱さが行動に影響を与えていることをわかりやすく説明されています。この本は、読んだあとに加害者を一方的に悪として考えるのではなく、支援や理解が足りなかった可能性があると考えたり、社会全体が支援が必要な人を見捨てないことの重要性を理解したりと、新しい視点から見るきっかけを与えてくれます。著者は精神科医として少年院や医療現場で実際に非行少年たちと向き合ってきた人物なのでとても説得力があります。きっとこの本を読めば、身の回りの出来事をあらゆる視点から見ることができるようになり、新たな発見もあると思います。ぜひ読んでみてください。
図書委員(3年 匿名希望)