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【女子ソフトテニス部】2024年8月11日
大きく芽を伸ばした最終戦。
秋というにはまだまだ酷暑が続き、むしろこの夏一番の暑さの中、最後の大会に参加させて頂きました。
≪6戦目:8/8(木),9(金) 北九州近県大会(団体)@北九州市三萩野庭球場≫ 涼風至
インターハイが終わり、どのチームも新体制に移行しています。今までの試合で得られた課題をどれだけジブンゴトとして捉え、初めての場所、初めての相手との試合でどれだけやれるかを試すための遠征です。熊本県からは唯一の参加でした。
初日8/8(木)はリーグ戦を行い、その順位毎にトーナメントが行われました。
【予選リーグ】 博多女子0-③ 北九州市立1-② 2敗でリーグ3位となり、3位トーナメントへ。
【3位トーナメント】 1回戦 博多女子+牛津③-0 2回戦 武蔵台③-0 時間の都合上2回戦で打ち切り。
2日目8/9(金)は参加校(30チーム)全体で始めからトーナメントでの大会が実施されました。
1回戦 博多女子B②-1
2回戦 福岡魁誠A②-1
準々決勝 福岡西陵1-②
8月8・9日に北九州市で行われる近県高等学校ソフトテニス大会の団体戦に出場させて頂きました。結果はベスト8でした。ベスト4をかけた試合では1-2で負け、負けた2ペアはファイナルでした。夏休みに入ってから毎週のように試合があり、どのぺアもファイナルゲームになると負ける事が多く、今後そこをどう勝ちきるかが課題だなと思いました。またファーストサーブの確率が皆低いので、これからの新人戦に向けて1から見直し改善していこうと思いました。今回遠方まで応援・送迎をしてくださった保護者や関係者の方々、本当にありがとうございました。
主将 坂本
「1番手として勝たなければいけない試合で自分の思い通りの試合ができずとても悔しい2日間になりました。自分はまだ、1番手として優衣先輩と組むことの責任感が足りてないと感じました。簡単にミスをしないようにするために日頃からの練習でもミスをもっと減らしていこうと思います。」田村は自分の弱さに向き合おうとしてます。いくら練習の中で自分の技術を磨いても、試合の緊張感の中でノーミスというのは誰でも難しい。大事なのはミスした後。この遠征で田村は自分のミスを必死に取り返すどころか消極的になり、後衛任せのプレーをしてしまいました。「後ろは走って何本も打っているから前衛がいちいち凹んでたら元も子もない。自分のミスなら次取り返すくらいの気持ちでプレーしなさい」うちの前衛は全員1年生ですが、まだまだ気の弱さが目立ちます。「頼る」ではなく「活かす」。このマインドセットをチームの共通認識として精神的にも成長していきます。
普段は中々やれない県外の高校との試合を経験して今一度自分たちに足りない部分を明確にできました。他校の選手のプレーに感心するとともに、あんなプレーをしてみたいと参考になることもたくさんありました。坂本も書いている通り、接戦の場でのあと1点の強さを身につけていかないといけません。緊張感のある中でのプレーを今回含め今までの大会で何度も経験しました。これで6週連続の大会参加が終わりです。夏後半は、全員が今まで以上に目的意識をしっかりと持って、9月から始まる新人戦にむけて個々のレベルアップを図っていきます。
花が咲いて実をつけるまではまだまだ時間はかかりそうですが、確実に芽は生長しています。
【女子ソフトテニス部】2024年8月11日
真の敵は己の中にあり
私が小学生の頃に所属していたバスケットボール部のスローガンでした。勉強でもスポーツでも、まずは自分に負けないこと。そこが勝負に勝つ第一歩です。ここから後半戦に突入です。試合毎に生徒に起こる変化が楽しみにしています。
≪4戦目:7/28(日) 高校生夏季選手権大会(個人)@蛇ケ谷公園テニスコート≫ 土潤溽暑
全員が少しずつやりたいことをはっきりと言語化して、実際にチャレンジしていってます。試合の後にどんな試合・展開を作りたかったか自分たちの考えを言えるようになってきました。前村は後衛前のロブの有用性に気付いたようです。住永と池田はダブル後衛の際、オフザボールのときのポジションをかなり意識して試合に臨んでいました。新しい武器を身につけても磨き続けなければ刃先は錆びてしまうものです。実践あるのみ。結果は以下の通りです。
【予選リーグ】
坂本・原田 | 筑紫台④-0 | 玉名④-0 | |
前村・田村 | 第二④-1 | 筑紫台④-2 | 九州学院④-0 |
吉元・松波 | 北稜④-0 | 宇土④-0 | 玉名④-0 |
住永・池田 | 天草0-④ | 熊本商業0-④ | 玉名・専大熊本④-1 |
【決勝トーナメント】
1回戦 | 準々決勝 | |
坂本・原田 | 熊本商業3-④(F5-⑦) | |
前村・田村 | 第一3-④(F7-⑨) | |
吉元・松波 | 筑紫台2-④ |
あと少しの詰めの部分がで取り切れない。上位グループで戦うにはここで勝ち切る強さを身につけないといけません。緊張感のある試合で接戦の経験値をまた一つ手に入れました。梅雨も明けて唸るような暑さが到来しましたが、普段の練習もあってか、暑さに対して連戦をこなす程の身体は鍛えられているようです。あとは試合後半の集中力の維持が課題です。
≪5戦目:8/3(土),4(日) 高校1年生大会(個人)@運動公園メインコート≫ 大雨時行
高校ソフトテニスの歴は横並び、高校総体と多くの試合をしてきた中でどれだけ成長したかが試される試合です。今年度は少し前までのトーナメント制に戻しての実施となりました。リーグとは違って負けたら終わり。各自しっかり準備をして臨みました。結果は以下の通りです。
1回戦 | 2回戦 | 3回戦 | 4回戦 | |
前村・田村 | 第二④-1 | 済々黌④-3 | 第一3-④(F5-⑦) | |
吉元・原田 | ルーテル④-1 | 熊本中央0-④ | ||
住永・松波 | 翔陽3-④(F3-⑦) | |||
池田(熊本北と混成) | 大津④-3 | 済々黌0-④ |
先日行われた1年生大会ではペアでしっかり考えながらゲームを進めることができました。自分がリードしているとき守りにいってしまい、攻めきることができませんでした。今回の試合では後衛前ロブを出す大切さを学ぶことができました。これからの試合でも大切なことを1つ1つ見つけていきたいです。大事な場面でミスをしてしまうので日頃の練習からカウントを意識し取り組みたいです。自分達の課題をそれぞれが見つけることができたのでこれからの練習に活かし新人戦に向けチームみんなで高め合っていきたいです。
1年代表 前村
2日目に残ったのは前村・田村のみでベスト16でしたが、G3-0からの逆転負け。しかも前回と同じ相手でファイナルも全く同じ5-4から。住永・松波もG3-0から相手のミスを待って受けに回ってしまいました。他にも、対戦相手に委縮してしまい試合前から後ろ向きに入ってしまうなど、勝負の場での攻めの気持ちがまだまだ足りませんでした。相手と戦う前に自分との戦いに負けない、どれだけ自分に厳しくなれるかが本当の勝負所での強さになります。「攻撃は最大の防御」という言葉にもあるように「守る=受ける」ではネガティブなプレーになることが多いため、「守る=攻めにくくさせる」という意識を前にシフトしていくこと。ここぞというときには技術よりも気持ちの面が大きな要因となりがちです。しんどい時こそクレバーに徹することが求められ、相手の心境をも考えて自信のある一手で勝負する「2人で1点」を実践できるようになりたいとつくづく実感させられました。残すは締めくくりの第6戦。ここまでの試合で見つけたこと、考えたことを初めての場でどれだけアクションに移せるか、この夏最後の学びの場です。
【女子ソフトテニス部】2024年8月11日
チーム坂本、側枝をしっかり伸ばします
植物において、側枝(そくし)とは主幹から分岐する枝で、太陽光を効率よく受けて繁殖力を高めるために不可欠です。しばらくするとこの側枝は適度に剪定を行います。主幹が成長するのに必要な栄養が側枝に分散するのを防ぎ、他の枝や葉などの重要な部分に行き渡るようにするためです。これにより病害虫の予防や風通しの改善に繋がり、植物の生命活動を活発にします。
高校総体が終わって1ヶ月。新チームはここから6週連続で大会に参加させて頂きました。蒔いた種からわずかに出た芽を大切に育てた夏。子どもたちの畑仕事の様子を綴ります。
≪1戦目:7/6(土)八代新人(団体)@八代市テニスコート≫ 温風至
予選リーグで福岡西陵高校に1-②、宇土高校に③-0でリーグ2位となり決勝トーナメントには進めませんでした。6月末の定期考査に向けて総体後から長期のオフを挟んでの大会。部活も勉強もメリハリをつけて取り組む。練習不足は否めませんが、その中でもベストの試合ができるように、そしてそこで新たな発見をするように臨んでいます。
≪2戦目:7/13(土)八代新人(個人) @八代市テニスコート≫ 蓮始開
7月に入り、県内でも感染症の波が再来。うちの部でもその影響を受け、3ペアでの出場に。さらにこの日は雷雨による荒天のため、試合は途中打ち切りになりました。結果としては
1回戦 | 2回戦 | 3回戦 | 4回戦 | 準々決勝 | |
坂本・田村 | 上天草④-2 | 済々黌④-2 | 翔陽④-2 | 誠修1-④ | |
吉元・原田 | 熊本商業0-④ | ||||
前村・松波 | ルーテル④ー2 | 誠修2-④ |
で坂本・田村がベスト8でした。天候による中断で攻め切れていた集中力が切れてしまったり、始めからネガティブなマインドで試合に入ってしまったりと、持っている技術を出し切れないことは悔やまれます。準備不足で芽を枯らさないように。
≪3戦目:7/21(日) 体育堂杯(団体)@運動公園メインコート≫ 鷹乃学習
キャプテンの坂本が不在で1年生のみでの参加でしたが、チームの精神的支柱がいない状況が1年生にどういった影響を与えるか、一つの検証でもありました。
先日行われた体育堂杯ではキャプテンがおらず初めて1年生だけでの団体戦でしたが3位という結果を残すことが出来ました。個人で見てみると守らないといけないときに守れていなかったり攻めなきゃいけないときに攻めれていなかったりなどが多々ありました。また3試合の中で一人一人課題を見つけるとことができたのでこの夏練習で自分たちの課題を克服できるようがんばります。
1年代表 原田
予選リーグでは、必由館高校に③-0、天草高校に②-1で勝利し、決勝トーナメントに進みましたがこの2試合ではっきりとした課題がまた1つ。全員が相手に合わせてしまい、自分たちのプレーができないこと。打ってこない相手に対しては自分たちのやりたいプレーができるのに対して、しっかりと打ち込んでくる相手には全て後手後手。できるときにやるのは再現性を確認する上で大事ですが、1つレベルが上がった途端にそれができなくなる。考える余裕がなくなるとこうなります。まさに1年生の勉強の場となりました。吉元は逆クロス展開の作り方を気にするようになったようです。自分から打って作るのと、相手に打たせて作る展開の違い。しっかりと芽を育てようとしてます。
【女子ソフトテニス部】2024年7月20日
「世界を変えたいなら、まず自分が変化と成るべきです。」インド独立の父と呼ばれる市民活動家、マハトマ・ガンジーの言葉です。
更新が遅れました。既に新チームがスタートしていますが、坂本・北田の最後の試合である選手権県予選のことを綴ります。本来ならば高校総体前にある予定でしたが、荒天のために総体後に延期となった試合です。
今回の国体予選では先日の高校総体での悔しい思いもあり、いつも以上に気合が入っていました。しかし天候には恵まれず、いつ試合が始まるかわからないなかでのアップでした。試合内容としては今まではなかなか守りの意識が捨てれず、攻めることができなかった場面でも強気なポジションをとり、積極的にボールをとりにいきました。後衛も雨のなか、相手より先にミスをしないように粘り強くボールを繋いでくれました。負けたら引退というなかで緊張もありましたが、「勝ちたい」という思いで試合に挑みました。結果としては負けてしまいましたが今の自分たちにできるベストなプレーだったと思います。最後の試合を楽しむことができ、悔いはありません。自分はこれで引退となります。改めて振り返ってみると、この3年間いろいろなことがありました。キャプテンとしての自分の未熟さを痛感させられることも多々あり、テニスの技術はもちろん、一人の人として成長できたと感じます。
最後に保護者の皆様、送迎や様々なサポート、応援等ありがとうございました。これからも文徳ソフトテニス部をよろしくお願いします。
主将:北田
「キャプテンとして未熟さを痛感した」
この言葉にもあるように、それは近くで見ていても感じ取れるものでした。
「最後の試合でどう終わりたいの?」高校総体の1週間前、チームとして ’’向かっていない’’ 雰囲気を感じて北田に尋ねました。キャプテンとして自分に厳しく、泥臭く藻掻く姿でチームメイトを引っ張って欲しかったのですが、自分への甘さがそれを邪魔してしまいます。「やれない」んじゃなく「やらない」だけ。守りの気持ちが最大の要因です。
正直、3年生になってからの2ヶ月がどん底でした。ここから這い上がるのは自分の弱さと正面から向き合わない限り不可能です。そしてそれはプレーにも出ているのがはっきりと見てとれました。このチャンスを逃したら先に進めなくなると思いましたが、それは本人が一番分かっていたようです。当然です。それができずに大将は務まりません。だからこそこの時期に先の言葉をかけました。そして、高校総体のあの最終戦を戦ったからこその変化がありました。今までは「やりきれない敗戦」ばかりだったのが、「やりきった敗戦」にようやく変わりました。もちろんあのファイナルゲームを勝ちきれなかったことに悔しさはありますが、それまでに悩み続け、足掻き続けた結果、自分の納得のいくプレーで締めくくれたことは今まで以上の収穫であり’’変化’’でした。
新チームの試合も早速始まっており、7月から8月にかけて毎週のように大会に出場します。試合ばかりになってしまう心配もありましたが、今のチームに必要なのは経験の場です。変化のきっかけを各々で見つけるため、試合の結果で終わるのではなく、常に「ナゼ」を追い求めていきます。「考える」と言ってもまだまだ引き出しも少ないチームですが、与えられたヒントをもとに自分の考えを持って言語化、そして周囲と共有しながら練習し、試合で実践する。そのために敢えてこのスケジュールを組みました。時間は有限ですが、その中で1つでも多くのトライ&エラーを繰り返し、技術だけでなく心の変化をもたらす夏にしていきます。
【女子ソフトテニス部】2024年6月22日
畑の水やり
「梅雨」をなぜ「つゆ」と読むのかふと気になって調べてみました。
雨が多い時期であることから『露にぬれて湿っぽい』という意味を持つ「露けし」からとったとする説と、梅が熟して潰れる時期であることや長雨により食べ物や衣服が傷んでしまう時期であることから「潰ゆ(ついゆ)」からとったとする説があるそうです。勉強になりました。
さて、今週で中間考査が終わって一喜一憂する部員がいる傍ら、新チームの練習が始まると同時に梅雨入り。ボールも打てないのでサブアリーナでラントレと筋トレ。技術よりもまずは身体を作ることから。この時期だからこそ必要な事をします。
恐らく小学生以来?にシャトルランをしました。田村が97回でマックスでした。中には40回いかない部員も。さすがにまずい…(泣)腕立てや背筋、腹筋、、、できなさすぎてびっくりです(泣)こういうところから始めなければと危機感。
気付けば部員からの提案で音楽を流してエクササイズが始まりました(笑)まったく楽曲が分からなかったので私も流行りに乗ろうと思います。湿度が高く蒸し暑い気候でしたが、なんだかんだで全員で笑いながら楽しく汗をかけたので、たまにはこういうのもアリですね。
次の大会は7/6(土)の八代大会です。新チームになって最初の大会。天候には敵いませんが、雨に頼らず、種への水やりを毎日欠かさずにしていきます。
【女子ソフトテニス部】2024年6月10日
超えるべきは今この瞬間。
芒種(ぼうしゅ):芒(のぎ・ぼう:イネ科の植物の穂先の部分)のある植物、稲や麦などの種を蒔く時期。この日、文徳女子ソフトテニス部という「畑」には新たに「種」が蒔かれました。
前日の団体戦のあと、学校に戻って個人戦に向けて少しだけボールを打たせました。疲れを残さないように1時間程度のつもりが、3年生はもちろん、1,2年生も動かずにはいられないと言わんばかりに練習していました。そこには球出しやアドバイスなど遅くまで付き合ってもらった先輩方の姿も。やるだけのことはやった、あとは自分たちのプレーをするだけです。
来る6/2(日)。2回戦から始まり、全5ペアが順にコートに入ります。1試合目の坂本・北田④-1、2試合目の前村・松波④-1と、順当に駒を進めます。
4試合目の田村梨・田村紫ペア。前日の団体戦でチームのために誰よりも声を出して応援した田村梨はこの日は声が出せずに満身創痍の状態でした。1プレー毎に響いていた声が聞こえません。それでも足を動かそうとし、ラケットを振り続けました。負けました。いつもの明るく元気なプレーが最後にできなかったのは本人にとって悔やんでも悔やみきれない所もあるでしょうが、その姿は後輩たち、特にペアを組んだ田村紫の目には焼き付いたはずです。
5試合目、団体戦で善戦した吉元・原田。この日もやはり課題としている入りの動きが悪く、一度傾いた流れを取り戻すことができず2-④負け。6試合目の住永・池田はお互いに声を掛けながら、やるべきことを最後まで徹底して④-0。
3回戦。北田の動きと、坂本のストロークが徐々に良くなり④-0勝ち。前村・松波は外シードの相手でしたが、前村の丁寧なロブとコースをついた伸びるボールで攻め、松波もしっかりと構えてフォローにも反応し④-1勝ち。住永・池田は、前日の団体戦決勝で三番勝負ファイナルで優勝を決めたペアと対戦し、ゲーム内のポイントでは競ったもののあと1点が詰められず結果としては0-④負け。
4回戦。前村・松波は団体戦で優勝し、勢いのある熊本工業高校相手に自分たちのプレーができず0-④負け。それでもここまでの試合ができたのは2人にとっても大きな収穫でした。
最後は坂本・北田。進行の都合でコート変更をして、相手は熊本中央高校。確率の高いファーストサーブに苦しみつつも2-1リードで折り返し。第4ゲーム目、逆クロスと右ストレートで攻めるも、相手の気魄がこもったボールで振り切られて2-2。誰もが正念場と考える第5ゲーム。デュースが続きますが、その1点に泥臭くしがみついてG3-2リード。「やることは変えない、攻めているからこのまま足を止めずラケットを振ろう」と鼓舞して送りました。このとき、他のコートの試合は全て終了し、観客の視線は戦っている4人に集められていました。最終戦のこの雰囲気の中、第6ゲーム目に風が吹き始め、さらに集中力が必要になる場面で、取られたらファイナルという思いが過ぎったのでしょう。得意の逆クロスが振れない。配球は悪くなかったのですが、精度がわずかに下がりました。マッチを握るも2点連続が取れず、相手に奪われファイナル突入。余計なことを言うつもりはありません。「今までしっかりやってきた。自分たちの判断が正しいと信じてやり切ろう。」とだけ声を掛け、あとは2人の覚悟に託しました。
泣いても笑っても最後のゲーム。相手のサービスエースから始まり、こちらの足が止まりかけて1-5と状況は絶望的。しかしここで2人はさらに自分たちを奮い立たせます。6ゲーム目とは見違えるくらい坂本は集中していました。右ストレートで何度もラケットを振ります。北田もフォローに反応してボールを追い、圧力をかけて5-5まで追いつく気魄を見せます。マッチを一度握られるも、凌いでこちらのマッチポイント。坂本が正クロスへ打ち込んでチャンスボールが上がり、北田のスマッシュは惜しくもボール1個アウト。7-7。まだ終わらない。正直私は、お互いの気持ちがぶつかり合うこのシーソーゲームをずっと見ていたいとさえ思いました。もはや誰もこの試合から目を逸らすことはしません。2人にとってここがいま超えるべき瞬間。
G3-④(F7-⑨)。あと少し「何か」が足りませんでした。
どちらが勝ってもおかしくない大接戦。試合の中で2人は大きく成長しました。間違いなく私が見てきたこのペアの過去一の試合だったと思います。この2人の試合は多くの人の心を動かしてくれたことでしょう。我々にとってのXデーである最終日には繋がりませんでしたが、この日の2人とそれを目の当たりにした部員たちは新しく「種」を蒔きました。
今のチームは、一度は休部状態だった部活を3年生が2人で復活させてことで再出発しました。苦しいことばかりだったように思いますが、3年生の意志は後輩たちが引き継ぎます。ここぞというときには自分を犠牲にしてでも体を張ってチームを支えてくれた2人には感謝しかありません。そして新チームはこの夏、種に毎日水をやり続けます。
総体後の松波のノートから「先輩たちが泣いている姿をたくさん見ました。本気でやってきたからとても悔しいんだろうなと思いました。私も先輩たちのように負けてしまったときには悔し涙を流せるようなプレーを目指していきたいです。」
新チームは「本気」で自分と向き合います。弱さから逃げずに心を育て、そして1年後、また成長した姿でこの場所に戻ってきます。
最後に、保護者の皆様やOB・OG、他にも多くの先輩方にご協力頂き、お陰様で新年度が始まってからの2ヶ月間はかなり濃い時間を過ごせたと思います。当日応援に駆けつけてくださった関係者の皆様も本当にありがとうございました。次は秋の新人戦。まだまだ未熟なチームですが、日々変化していく選手たちの応援をこれからもよろしくお願い致します。
【女子ソフトテニス部】2024年6月10日
次に繋がる1,2年生の経験と成長、そして3年生の覚悟。
小満(しょうまん):万物が勢いよく成長して、天地に生気が満ちるさま。秋に蒔いた麦は色づきはじめ、春に咲いていた花は散り、実をつけ、若葉だった柔らかな葉は力強く天に向かって伸びる、まさに今の部員たちを表す言葉です。
昨年の高校総体から早一年、今年もこの季節がやってきました。初出場した九州新人では県外のレベルの高さを痛感し、ハイジャパ県予選では惨敗。経験と言えばそうなのかもしれませんが、大事なのはこの経験をいかに総体に向けて昇華するか。3人に与えられた試練でした。新年度に入ってからの2ヶ月は、7名の1年生を迎えて保護者の方や先輩方のご協力のおかげで、今まで以上に経験を積み、幼いながらも自信を持って戦えるチームで今年の高校総体に臨みました。
5/26(土)は個人戦の先行実施で1回戦のみ。3ペアが2回戦からのスタートでこの日は2ペアの出場です。
住永・池田の1年ペアは、鹿本高校と対戦し、ダブル後衛で丁寧にボールをコートに収め、大きく乱れることなく流れを渡さずに④-1で勝利。2人とっては初の公式戦となる高校総体でしたが、臆することなく戦い抜きました。
続いたのは田村梨(3年)・田村紫(1年)ペア。熊本工業を相手にスタートは中々リズムに乗れず、ゲームカウント1-2ダウン。1年生で先輩と組むプレッシャーもあってか、田村紫はビビリが出て動きが固くなりましたが、田村梨が後ろでしっかりとラケットを振り、声を掛け続けながら3年生として心強い姿を見せてくれました。そこから少しずつ動きも良くなり、磨いてきたレシーブから強気のポジションで点数を重ねて徐々に流れを呼び寄せました。ここからは田村紫の圧力と、田村梨の徹底した繋ぎの球で巻き返して④-2勝ち。ナイスゲームでした。これで、全5ペアで1週間後の個人戦に臨みます。
5/31(金)。この日はある意味、文徳女子ソフトテニス部にとっても再スタートの日。4年ぶりのフルメンバーでの団体戦です。初戦はGWの錬成大会で2度対戦し、いずれも惜敗している翔陽高校。同じ相手に3連敗はできない。チーム全員同じ思いで臨んだ団体戦初戦。過去2回の対戦と同じ番手でガチンコ勝負です。
1番手には勢いをつけるべく坂本・北田を送り出しました。坂本の配球から先手で展開を作り、流れを渡さずに④-1勝ち。大将としての役割は果たしてくれました。それでも北田は未だに守りの意識が強く、ここぞの場面で攻め切れません。本人もそれを自覚し、この大会で最後の殻を破ろうと藻掻いています。
2番手は個人戦で劣勢から勝利し、勢いのある田村梨・田村紫ペア。相手の差し込む球に苦戦し前半はリードされて折り返し。2人とも動きが固く、ラケットも思い切って振ることができません。1ゲームを奪ったものの流れを引き込めずに1-④負け。やりきれない悔しさに苛まれましたが、その悔し涙を3番の吉元・原田が受け継ぎました。
3年生を次に繋げる想いでスタートした3番勝負。しかしその想いとは裏腹に試合の入りから足が動かず、踏み込める球も相手への絶好球。吉元は普段なら攻めのロブで展開を作るはずがすべて後手に回る展開に。原田にも迷いが出てレシーブ、ボレーミスが連発。気づけばG1-3の2-3。あと1点で終わりの場面でいつもならビビって弱気になる2人ですが、3回戦に繋ぐ、その想いが覚悟に変わりました。原田が強気なポジションからポーチで並ぶと、これがきっかけで吉元のストロークも安定さを取り戻し、ボレーとストロークで得点してG2-3。ここが正念場。相手より走れ、やってきたことを信じてもう一度戻ってこいと言って送った第6ゲーム。覚悟を決めた2人の勢いは止まらず④-1で奪いファイナルゲームへ。最後まで集中力が切れることなく攻め続けました。F⑦-2で勝利。ジャッジペーパーには前半とは打って変わって原田のポイントがビッシリと書かれています。吉元もしっかりラケットを振れていました。まさに2人で1本を体現してくれた、そして成長が感じられた試合でした。
10人全員で勝ち取った貴重な1勝。ベンチに座っていても応援の声やメンバー同士の声掛けなど、団体戦としてあるべき形を見れたことに非常に嬉しく思いました。次戦は熊本商業高校です。
翌日6/1(土)。この日は新生チーム文徳を見に、多くのOB,OGやその関係者が多く応援に駆けつけてくれました。
昨日と変わって蒸し暑い天気の中始まった1番手坂本・北田ですが、G0-3。決して相手に凄いプレーをされたわけでもなく、こちら側からのミスが連発して招いた結果です。4ゲーム目以降、ストロークからリズムを作れない坂本はロブ展開に切り替えると、得意の中ロブも通り始め、チャンスボールを北田がモノにして、本来の点の取り方で流れを少しずつ引き戻しました。打ちたい欲を抑えて徹底してロブを打ち続けた結果、まくってファイナルで勝ち。坂本が持ち前の修正力の高さでカバーし、苦しいときにこそ1つのことを徹底してやり続けることの大切さを教えてくれました。
2番手の吉元・原田ペア。カウントリードするもののそこで勢いに乗り切れず再びファイナルに入り、チャンスをモノにできず惜敗。この2人は入学してからの試合で最もファイナルの試合をしてきました。その度に課題が浮き彫りになり、2点取ることを意識するようになりましたが、まだまだこれからです。3番勝負の田村梨・田村紫ペア。こちらも出だしでリズムが掴めず、ポイントが欲しいところで得点に繋がらず1-④敗け。ベスト8まであと一歩届きませんでした。
団体メンバーには入れなかった池田のノートには「チーム全体としては外から見ていてとてもいい雰囲気だと感じた。学年や、プレーをしているしていないに関係なく、全員がコートに立っている人を全力で応援していてとてもいいと思った。」と記されていました。勝ちにこだわりたいのはもちろんですが、それ以上に応援されるチーム作りを目指しています。池田は初めての高校総体という場で感じ取ってその思いの丈を素直にノートに綴っていました。これからの成長が楽しみです。
筆が走りました。個人戦については次の投稿をご覧ください。
【女子ソフトテニス部】2024年5月20日
高校総体まで1週間を切りました。5/18,19は卒業生たちを呼んで練習試合をしてもらいました。大会前に限らず、先輩方には定期的に女子部の練習に参加してもらい、部員とのコミュニケーションをとってもらいながら充実した練習ができていること、非常に感謝しています。
この週末は気温も非常に高く部員にとっては精神的にもキツイ状況でした。しかし、本番ではこの中で連戦がある上に、高校総体という大会独特の雰囲気もあり、技術以上に精神的な面で強くないと乗り切れません。いかに集中力を切らさずに戦い抜くかが必要です。
団体・個人いずれもトーナメントで敗けたら終わり。その最初の試合への準備、1試合のイメージを特にこの1週間では意識していこうと思います。あと少し。全員で最後まで足掻きます。
5/26(日) 個人戦1,2回戦 @パークドーム熊本 10時試合開始