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2019年09月03日
8月31日(土)に一学年進路講演会を実施しました。慶應義塾大学医学部病理学教室助教、人吉医療センター病理診断センター長の佐藤敏美先生(S47工大高校機械科卒)をお招きし、「高校、大学そして社会における私の学び方」という演題でお話をいただきました。
高校入学後、劣等感にさいなまれ、悩み抜いた二年半のご経験。その時徹底的に自分を見つめ、自分の存在を証明するために、熊本大学への進学を決意。浪人時代には予備校に頼らず、独学で教科書を読み込み、やっとの思いで合格した熊大理学部を退学、医学部に再入学。研修医として2年間勤務されたあと、慶応大学医学部に入り、そこで信頼できる教授に出会えた、と話されました。
徹底的に自分を見つめ、悩み抜いたからこそ、自分を変えるために行動することができた。悩むことに耐え切ったからこそ、周囲の環境のせいにせず、自分に克つことができる。好きな自分は必ず存在する。本当の努力もしないで、一度のつまずきが一生を支配すると考えてはならない。若いということは、希望を持てるということだ。日々の地道な積み重ねが、自信を生む。できるまで、苦しんで学習すること。苦しみが記憶を助けてくれる。分かる・分からないをきちんと区別し、できない自分を認めなければならない。ここに来た意味を見出さなければ、ここに来た意味がない。
佐藤先生の、血のにじむような努力のご経験から生まれたメッセージは、どれも生徒たちの胸に響き、しみこんでいきました。最後に中原さん(1JS3西合志南中)が「深く考え、好きな自分を見つけ出し、その自分を信じていきたい。」と謝辞を述べました。今回の講演をきっかけに、一年生たちが目標に向かって地道に努力していくことを期待します。