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【図書館だより】2025年6月24日
『パンドラの匣』 太宰治/著
「健康道場」という風変わりな結核診療所で、迫りくる死に怯えながらも明るく精一杯生きる少年と彼を囲む善意の人々の物語を書簡形式を用いて描いた作品です。
この物語の面白いところは、登場人物が誰も彼も病に侵されているというのにそれを全く感じさせない文章で、そして私達に語りかけるような書き方で描かれているところです。書簡形式ですから、当然書き手が主観になるわけですが、その書き手から見た世界は面白おかしく、登場人物も特徴がはっきりとしていてわかりやすいです。
本が好きな人には特におすすめです。
図書委員(1JS4 松本)
【図書館だより】2025年6月23日
梅雨の晴れ間も束の間。まだまだ雨の日が続きそうです。
なかなか屋外での活動ができない季節こそ本を読んでみませんか?
今年度に入って、図書室には新たにたくさんの本が配架されています。
是非立ち寄って、手に取ってみてくださいね。
PDF版はこちらから >> 図書室だより 令和7年度第1号
【図書館だより】2025年6月20日
『夜は短し歩けよ乙女』 森見登美彦/著
読んだ感想を一言で表すと、「ふわふわ感が心地よい」。現実とファンタジーの間を彷徨う感覚はこの本の魅力です。1度入り込むと、登場人物たちと一緒に不思議な世界を違和感なく歩いていきます。ファンタジーなのにどこか現実味もあり、ずっとこの世界に浸っていたくなるような本です。
魅力あふれる登場人物たちが京都の街で様々な事件に出会い、巻き込まれていく奇想天外な物語。
森見ワールド全開でくすっと笑えるシーンが盛りだくさん。
舞台化や映画化もされていて、超人気な恋愛ファンタジーです。
ぜひ、読んでみてください。
図書委員(2JSS 上田)
【図書館だより】2025年6月18日
『流浪の月』 凪良ゆう/著
19歳の大学生の佐伯文と、10歳の少女の家内更紗が、雨の夕方の公園で出会い、更紗を自分の家に泊めることから始まる物語です。
この小説のおすすめのポイントは、「世間から外れた存在」に焦点が当たる作品だというところ。そんな作品を読みたい人や、自分の居場所がないと感じている人におすすめです。ぜひ読んでみてください。
図書委員(3年 匿名希望)
【図書館だより】2025年6月11日
『大正浪漫』 NATSUMI/著
主人公の時翔のもとに届いた不思議な手紙。それは、大正を生きる千代子が書いたものだった。思いがけず始まった〝文通〟で距離を縮めるふたり――令和と大正、時を超えた恋の行方は?
図書委員(2T1 馬場)
【図書館だより】2025年6月9日
『海に願いを風に祈りをそして君に誓いを』 汐見夏衛/著
無邪気な君はいつだって神様を信じてたけど 私は神様なんかいないって思ってた
だって運命はこんなにも残酷で人生は悲しくてつらいことばかり
でも――
もしも本当に神様がいるのなら どうか神様、お願いです
もうこれ以上彼に悲しい思いをさせないで
私の大切な彼を
あなたを信じ続けた彼を
どうか幸せにしてあげて
私のぶんの幸せを
全部あげたってかまわない
だから、どうか、どうか――
舞台は、小さな海辺の町。
優等生でしっかり者だけど照れ屋で天の邪鬼な凪沙と、おバカで底抜けに明るく凪沙のことが大好きな優海は、幼馴染で恋人同士。
二人は過去のある出来事から、特別な深い絆で結ばれている。
でも、ある夏の朝、一つの決意を胸に目覚めた凪沙は、その日を境に優海に対する態度を一変させる。
そこには悲しい秘密が隠されていた。
図書委員(3年 匿名希望)
【図書館だより】2025年6月5日
『君の膵臓をたべたい』 住野よる/著
主人公はなんてことない、ちょっと文庫本にご執心なだけの男子高校生。そんな彼がいつも通り過ごしていたある日、ちょっとした野暮用で病院に行くことになり、それが終わった帰りの待ち時間、椅子に座っていると、隣の席においてある謎の文庫本が目についた。文庫本にご執心な彼は我慢できず、つい、手に取ってしまう、そしてタイトルを確認するとそこには、手書きで【共病文庫】と書いてあり、読み始め彼はある秘密を知ってしまう。秘密を知ってしまい、困惑しているその時、不意に、頭上から彼を呼ぶ声が聞こえた。顔を上げてみると、クラスメイトであり話したことも関わったこともない女の子、山内桜がそこにはいた。秘密を知ってしまった彼を山内桜は逃さない。泣いて笑ってまた笑う、二人の短いようで長いストーリーが、今始まる。
図書委員(1年 匿名希望)
【図書館だより】2025年6月3日
『嫌われる勇気 自己啓発の源流「アドラー」の教え』 岸見一郎/著,古賀史健/著
現代社会では「人の目が気になる」「思い通りに生きられない」と感じることが多いのではないでしょうか?そんな悩みを抱える方におすすめなのが、『嫌われる勇気』です。
この本は、アドラー心理学をベースに、哲人と青年の対話形式で進行します。難解になりがちな哲学的テーマを、わかりやすく、そして実践的に解説してくれます。
特に心に響くのは、「すべての悩みは対人関係である」という考え方。自分の人生をどう生きるか、他人ではなく自分が決めるというメッセージは、読む人の背中を強く押してくれます。
短い章立てと読みやすい会話文なので、普段あまり本を読まない人にもぴったり。生き方に迷ったとき、手に取ってほしい一冊です。
図書委員(1年 匿名希望)