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2021年01月の記事

2021年1月9日

生徒および保護者の方々へ 校長室から1月号

 2021.1.9

 

 新年明けましておめでとうございます。12月30日から寒波がきて、熊本市内でも積雪がありました。1月7日からは再び日本列島に寒波がやってきて熊本でも雪が舞い、一層厳しい寒さとなっています。例年、大学入試センター試験の頃は寒くなりますが、今年は例年以上に早くから寒さが厳しくなっているように感じます。

 新型コロナウィルスの第3波は収束するどころか、感染拡大が続いており、連日のように感染者数の過去最多更新との報道がなされ、先の見えない状況となっています。東京都と神奈川、埼玉、千葉の3県については、1月7日に緊急事態宣言が再発令されました。Go Toトラベル事業も全国的に停止となり、再開のめどが立たない状況となっています。治療に当たる医療機関の逼迫も叫ばれています。国の新型コロナウイルス感染症対策分科会の尾身茂会長は、緊急事態宣言に関連して、国民一人一人が現下の状況を他人事と考えるのでなく、自分事として考え、行動することが感染拡大防止に最も効果があると言っておられます。私たち一人一人が自分事として考え、求められる「3密」の回避、マスクの着用、手洗いの励行・手指の消毒など「新しい生活様式」を実践・徹底することが求められています。私たち一人一人の自覚と責任ある行動が感染拡大を抑え、収束へと導くのです。

 また、1月16日・17日には、これまでの「大学入試センター試験」から新しくなった最初の「大学入学共通テスト」が行われます。文部科学省は、「大学入学共通テスト」を予定どおり実施すると発表しています。各大学も現時点では予定どおり個別試験を実施する方向である旨を発表しています。コロナ禍にあって細心の注意を払っての本格的な入試シーズン到来です。本校でも1月17日に中学校入試Ⅱ期、1月20日には高校の専願生・奨学生入試を実施します。大学入試においても、高校入試においても受験生の立場に立った配慮が重要であると考えています。

 さて、昨年延期になった東京オリンピック・パラリンピックが本年7月から開催される予定となっています。このオリンピック・パラリンピックの開催に合わせて、本年のカレンダーも急遽、7月22日を海の日、7月23日をスポーツの日、8月8日を山の日と変更されました。既に印刷されていたカレンダーも多く、変更されていないものが多くあります。校長室のカレンダーも変更前のものです。今は、新型コロナウイルスの収束が見えず、制約の多い生活が続いているのが現状ですが、このオリンピック・パラリンピックの開催は、東日本大震災からの復興を世界にアピールするとともに、世界中がコロナ禍での制約の多い生活から日常を取り戻し、新型コロナウイルスを人類が克服した証とする大会としたいという思いが込められています。東京オリンピックの開会式が行われる新国立競技場を設計された隈研吾氏は「“制約”を楽しめ」と話されています。コロナ禍で施設の建設費も削減され、限られた予算の中でより魅力ある施設を提案することが求められる中、建築家としての創造性と力量が試され、やりがいを感じると話されています。困難な中にあっても、前向きに、しっかりと取り組んでいくことの大切さを訴えておられます。私たちは、困難に遭遇するとついつい悲観的になりがちですが、この危機を日常の生活に臨む姿勢を見直し、あるべき姿を追求するチャンスと捉え、日々の生活がより充実したものとなるよう前向きに取り組んでいくことが重要であると思います。

 まずは、私たち一人一人がコロナ禍の現下の状況を自分事として考え、できることを確実に実践し克服する努力を続けることだと思っています。私たち一人一人の実践に日常の当たり前の生活とその先の東京オリンピック・パラリンピックの開催がかかっています。