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2021年08月の記事

2021年8月5日

生徒および保護者の方々へ 校長室から8月号

2021.8.4

 7月17日に終業式を終えてから2週間余りが過ぎました。7月23日には東京2020オリンピックが開幕し、連日選手の活躍が報道されています。一方で、新型コロナウイルスの急激な感染拡大が続いており、県のリスクレベルも引き下げられていた「レベル2警戒」から7月28日には最高の「レベル5厳戒警報」に急遽引き上げられています。新型コロナウイルスの「第4波」がようやく収束したと思っていたところですが既に第5波の到来となっています。新型コロナウイルスのワクチン接種では、大規模接種会場も開設されており、一日も早く希望するすべての人に行き渡ることが望まれます。新型コロナウイルス感染者数の急激な増加や変異株(デルタ株)への置き換わりが進み、ウイルスの感染力が高まっているなどの報道もあり不安は尽きませんが、「密閉・密集・密接」の3密を回避し、マスクの着用、手指の消毒など、私たちにできる「新しい生活様式」を一人一人が自覚をもって、引き続き実践・徹底することが求められます。
 

 さて、東京2020オリンピックは、競技も後半戦に入りました。ほとんどの競技がコロナ禍で無観客で開催されています。テレビ等で各競技での選手の直向きに取り組む姿が報じられています。今回から新種目として取り入れられたスケートボードのストリートという種目では、男女とも日本人が金メダルを獲得し、女性の金メダリストは中学生でした。テレビ等では、各国の選手がお互いに死力を尽くした後、勝敗に関係なく称え合う姿が見られ、感動を呼び、スポーツの素晴らしさ、オリンピックの本質的な意義を強く感じさせられます。競技後のインタビューでは、オリンピックが多くの人の理解と支えがあって開催されていることへの感謝の気持ちがいつも述べられます。会場近くに住む人の掲げた勝敗に関係なく選手の活躍を称えるメッセージボードが参加している各国の選手の目にとまり話題にもなっています。温かい日本人の心が選手や関係者の心に届いています。また、多くの人が懸命に取り組む選手の姿を見て、コロナ禍にあっても勇気と元気をもらっているものと思います。
 

 柔道競技では、日本は過去最多の金メダルを獲得しました。9年間柔道日本男子を率いて日本柔道再建に挑んでこられた井上康生監督は今回で退任されるとの記事がありました。有終の美を飾られた井上監督ですが「未来は変えられる」という言葉を大切にされ、負けたら次どう闘うかを常に考え取り組んで来られたそうです。また、勝利の前に身だしなみや礼儀などの規律を重んじておられたそうです。本質を見失わず、前向きに未来を見据えてしっかりと信念を持って取り組んでいくことの大切さを感じます。うまく行かなかった時、次どうするか、何が大切なのかを考え努力をする。一流になる、極めるということはきっとこのようなことなのだと思います。
 

 東京2020オリンピックは、コロナ禍の厳しい環境での開催となっていますが、多くの感動を呼び起こし、スポーツの素晴らしさを私たちに再認識させてくれています。がんばっている選手をしっかり応援し、無事に17日間の大会が終了して8月8日に閉会式を終えられることを願っています。