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2021年03月の記事

2021年3月4日

生徒および保護者の方々へ 校長室から3月号

2021.3.4

 いよいよ今年度も終わりに近づき、最後の3月となりました。寒さの中にも日ごとに暖かさが増し、サクラのつぼみも膨らみ始め、本格的な春の訪れを感じます。サクラの開花も近くなってきました。

 2月16日には、1月の高校の専願生・奨学生入試に続いて、一般生入試を実施しました。1月の入試同様、各中学校の先生方、受験生とその保護者の皆さんのご協力のおかげで無事に終了することができました。また、2月19日からは学年末考査を実施し、25日に予定どおり終了し、最後のまとめの3月を迎えています。3月は3年生が卒業し、別れの季節でもありますが、新入生を迎えて新たに始まる新年度の準備の時でもあります。新型コロナウイルスによる混乱も1年あまり続き、学校行事も様々な制約を受けてきましたが、2月から生徒会を中心に4月末に予定しています体育大会の実施に向けた準備を始めています。コロナ禍にあって、どうしたらできるか知恵を出し、アイディアを練って実施にこぎ着け、思い出に残る体育大会となることを期待しています。

 また、新型コロナウイルスの第3波の感染拡大により発令されていた本県独自の緊急事態宣言も2月17日に解除され、感染者数がゼロの日も見られるようになり、ようやく収束の兆しが見えてきました。2月14日には、新型コロナウイルスのワクチンが日本で初めて承認されました。各自治体ごとのワクチンの接種体制の整備が進められ、本県でも医療従事者を対象にワクチン接種の第1段目が開始されています。ワクチン接種による副反応も心配されていますが、国内のデータも集約され、分析が進められています。ワクチンの確保が見通せない状況等あり、当初の計画より接種日程が遅れていますが、感染防止対策が少しずつ前に進んでいるのを感じます。4月には高齢者への接種が始まるとの報道がなされています。ただ、専門家の人たちも言っていますが、日本全体の集団免疫が確立するためには、まだまだ長い時間が必要となります。大切なことは、今後も、私たち一人一人が自覚と責任を持って、「3密」の回避、マスクの着用、手洗いの励行・手指の消毒など、できることを確実に実践・徹底するということです。

 さて、去る、2月27日には、本校第60回卒業式を行い、367人の卒業生が巣立っていきました。当日は、式に参加できなかった在校生と保護者の方を対象にして、初めての試みでしたが、インターネットを使って卒業式をライブ配信してもらいました。式辞では、これから新たな出発をする卒業生に、餞のことばとして「事実に基づき世界を正しく見る習慣(ファクトフルネス)の実践」と、「艱難、汝を玉にす」ということばを贈りました。「艱難、汝を玉にす」ということばは、「人は困難や苦労を乗り越えることによって立派な人間に成長する」ということを意味しています。「卒業生は、この1年あまり、新型コロナウイルスに翻弄され、多くの困難や苦労を経験しました。これから先も、何事も順風満帆とはいかず、多くの困難や苦労に直面することも多いと思いますが、人は困難や苦労を乗り越えることによって立派な人間に成長するのです。『ソサエティー 5.0』超スマート社会の到来が叫ばれ、社会や経済の変化が激しく、甚大な自然災害の発生や新型コロナウイルス感染症の拡大など、未来を予測できない不確実な時代となっていますが、事実に基づき世界を正しく見る習慣(ファクトフルネス)を実践し、高い志を持って、前向きに、『今、何を為すべきか、何ができるか』を考え、勇気を出して一歩を踏みだし、積極的に挑戦し続けて、困難を乗り越え、自分の道を切り拓いていってほしい。」との思いからこの二つのことばを贈りました。