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2025年12月3日

生徒および保護者の方々へ 校長室から12月

2025.12.3

 11月も過ぎ、慌ただしい、師走がやってきました。今年も残すところ一月足らずです。猛暑続きの夏から、あっという間に短い秋が過ぎ、そして冬の到来となりました。

 今年は、インフルエンザの流行が昨年より一月ほど早くやって来たと言われています。先々週からインフルエンザの患者数が全国的に増加し、本校でも例外なく増加しました。今年の9月から11月初めの流行は、インフルエンザウイルスA型の変異型「サブクレード」と呼ばれるタイプの感染が広がっており、変異型の症状や重症度は従来のインフルエンザと大きく変わらないと報道があっていました。これからさらに寒くなるとインフルエンザの患者数が増加する恐れがあります。新型コロナもこの時期増加傾向にありますが、まだその兆候はないように感じています。ただ、インフルエンザ同様、新型コロナも油断できません。新型コロナ、季節性インフルエンザともに感染予防のためワクチン接種が推奨されています。日々の生活においては、場面に応じた感染防止対策を心掛け、マスク着用、手洗い、うがい、そして、換気にしっかり取り組んで行く必要があると思っています。

 1128日に、中学、高校ともに後学期中間考査(高校3年生は学年末考査)が終了し、いよいよ2学期のまとめの時を迎えています。1129日には、高校1年・2年の保護者会を開催しました。寒い中、多くの保護者の皆様にご出席いただきありがとうございました。全体会は、高校1年・2年合同で保護者の皆様と2年生と1年生の希望者も参加して講演会を開催しました。講師に熊本県立大学理事長の黒田 忠広 様をお迎えし「半導体学部の紹介」と題して2027春に開設予定の半導体学部についての説明と半導体にかかわる広範囲の学問領域について紹介いただきました。「半導体の力で社会課題を解決できる人材を育成したい」「地域に生き、世界に伸びる~東京や海外に出なくても、熊本で就職し、そして世界の舞台で活躍できるみなさんの挑戦を応援します」と話していただきました。講演後の質疑・応答でも多くの生徒の質問に丁寧にわかりやすく時間いっぱい答えていただきました。生徒、保護者の皆様、私ども職員にとっても大変興味深く、これからの生き方・あり方を考える上で参考となる講演となったのではないかと思っています。ご多用の中にご講演いただきました黒田理事長様、そしてお世話いただきました県立大学の関係者の皆様に心から感謝を申し上げます。

 さて、12月1日に、恒例の今年話題となった言葉に贈られる「『現代用語の基礎知識』選 2025 T&D保険グループ新語・流行語大賞」が発表されました。年間大賞に高市早苗首相(64)が自民党総裁選で新総裁に選ばれた際に述べた言葉「働いて働いて働いて働いて働いてまいります/女性首相」が選ばれ、選考委員特別賞には、6月3日に89歳で亡くなった巨人・長嶋茂雄終身名誉監督を表す「ミスタープロ野球」が選出されました。トップテンの残り8語は、「エッホエッホ」、「オールドメディア」、「緊急銃猟/クマ被害」、「国宝(観た)」、「古古古米」、「戦後80年/昭和100年」、「トランプ関税」、「二季」「ミャクミャク」でした。「エッホエッホ」と「二季」はまったく知らない言葉でした。報道によれば、「エッホエッホ」は「ネットにあがっている画像や動画を、別の人がオチをつけて改変し拡散して楽しむミーム(面白い画像、動画、文章などを指す言葉)で、今年、話題になったミームだそうです。『エッホエッホ』の語感が子どもから大人まで、つい言いたくなるフレーズとして派生し広がった」と紹介されていました。また、「二季」は、今年も春と秋がいつの間にか過ぎ、暑い暑い夏が続き、あっという間に冬となり一年が夏と冬の二つになっているように感じていますが、これを「二季」化と言って、この二季化を観測データから科学的に明らかにしたのが、三重大学の立花義裕教授の研究グループで、温暖化が叫ばれる現下の状況をとらえたもので選出されたようです。

 3年生は、いよいよ進路実現に向けた最後の追い込みの時となりました。すでに進路が決定した人もいますが、全員の進路が決定するまでみんなで支えあってやり抜いてほしいと思っています。進路決定に向け懸命に努力している人の気持ちを考え、生活信条の一つである「人の立場を深く理解する」をしっかり実践するときです。部活動でも相撲部が県大会で優勝し3月の全国選抜出場を決めています。文徳生みんなで、来る2026年が希望に満ちたよい年となるよう各自の良さ・得意を発揮して全力でやり抜きましょう。

 保護者の皆様には、今年も大変お世話になりました。よいお年をどうぞお迎えください。来年もよろしくお願いいたします。

2025年11月12日

生徒および保護者の方々へ 校長室から11月

2025.11.10

 

 10月も暑い日が続きましたが、ようやく朝夕は気温も下がり、秋の気配となってきました。いよいよ紅葉の季節到来です。

 寒暖差が大きく、体調管理も難しい時期となり、インフルエンザの流行が話題となり始めています。ワクチン接種も始まっています。特に受験生は、感染予防のため場面に応じたマスクの着用、手洗い、うがいとともにワクチン接種も考えてみてください。

 さて、10月は、7日から3日間、理工科2年生のインターンシップ、21日には理工科1年の企業見学を実施しました。23日には高校1学年、24日には高校2学年と3学年の学年別スポーツ大会を実施しました。10月29日には、午後から中・高合同の芸術鑑賞を今年は「民謡と邦楽ワークショップ」と題して民謡歌手 田中祥子さんほか9人の皆さんをお迎えし実施しました。五木の子守歌などの民謡と和楽器の演奏体験もあり大変盛り上がったと聞いています。そして、11月1日と2日には、二学期の一大行事である文化祭を開催しました。10月31日が雨で心配しましたが、1日は、雨も上がり予定どおり中高合同の文化祭初日のプログラムを実施できました。開会式のあと、中学生と高校生のステージ発表を全員で鑑賞し大変盛り上がっていました。2日は、天候にも恵まれ、予定どおり文化祭二日目の中高分かれてのプログラムを実施できました。中学校は9時から保護者の方に観覧いただき、文化発表会という形で行いました。高校は、9時からプログラムを開始し、生徒会主催の企画の後、10時30分から一般公開としました。多くの皆さんにご来場いただき盛り上げていただきました。文徳会(保護者会)の皆様には、おにぎり、フランクフルト、パンなどを販売いただき、淵徳会(文徳高校同窓会)の皆様には、お団子等を販売いただき文化祭を応援していただきました。心から感謝申し上げます。また、近隣の皆様には、いろいろとご迷惑をおかけしたことと思いますがご理解とご協力をいただき感謝申し上げます。

 1年生は教室でのクラス企画、2年生は各クラスで模擬店を出し、職員有志の焼きそば、相撲部のちゃんこ鍋も長い行列ができるほど盛況でした。天候にも恵まれ、憩いの広場での企画も大盛況でした。昨年に続き多くのみなさんにおいでいただきたいへん有難く思っています。今年は、コロナ禍後のこの2年間の経験を活かし、更に生徒会・文化広報委員会を中心に企画を練り、文徳生が一丸となって一般公開を含めた2日間の文化祭を実現してくれました。中高の生徒会、文化広報委員会はじめ各種委員会、各学年、クラス、部活動等、積極的に取り組んでもらい心から感謝しています。文化祭のフィナーレは、吹奏楽部が担当し演奏してくれましたが、先生方も演奏やバックのダンス、歌などで出演し、観ている生徒の声援とともに文徳生が一丸となった盛り上がりを見ることができました。今年の文化祭のテーマは「PUZZLE~最高の思い出を一つのピースに~」とし、中学生は更にこのテーマを受けて「Piece ~つながる Piece 広がる笑顔~」とテーマを設け取り組みました。文化祭という大きなPUZZLEを生徒、教職員一人一人が役割を担い自覚をもってPUZZLEの完成に向け取り組んでもらいました。生徒諸君はもとより、文徳会(保護者会)の皆様、淵徳会(文徳高校同窓会)の皆様、本校教職員にとって、感慨深いものになったのではないかと思っています。

 部活動も新人大会が続いており、空手道部は、女子団体形で優勝、男子団体形で準優勝、女子団体組手で準優勝、男子団体組手で準優勝、陸上・駅伝部は、女子駅伝大会で3位、ソフトテニス部男子が学校対抗で優勝、相撲部が県下大会で団体優勝となっています。個人戦では、ソフトテニス男子個人戦で優勝、3位、3位、空手道男子個人組手で1階級で2位、個人形で3位、女子個人形で優勝、2位、3位、女子個人組手で5階級中2階級で優勝、2階級で2位、1階級で3位となり九州大会に出場します。相撲部は県下新人大会で無差別級で3位、中量級で1位・2位・3位となっています。中学生は、10月15日の熊本市中体連駅伝大会に男子が出場し、暑く厳しい環境の中しっかりと襷をつないで完走しました。各部の活躍が続いており大変うれしく思っています。来週くらいまで新人大会が続きますが、11月も過ぎると大会も一段落し、次の春の大会に向けての心身の鍛練の時期となります。勉強も部活動もしっかりと蓄える時期となります。この時期の過ごし方次第で来春からの伸びが決まってきます。3年生は、本格的な受験の時期となりました。勉強と健康管理をしっかりと行い、悔いなく最後までやり抜いてほしいと思っています。

2025年10月3日

生徒および保護者の方々へ 校長室から10

2025.10.2

  10月に入り、朝夕は少し涼しさを感じるようになりましたが、昼間はまだ暑い日が続いています。コメの価格が高騰し、今年の収穫量や品質等話題となっていますが、田んぼのイネも実り、収穫の時期を迎えています。令和7年度の新米も店頭に並び始めました。気象庁は1日、9月の日本の平均気温は平年を2.49度上回り、1898年の統計開始以降、2023年(プラス2.66度)、2024年(同2.52度)に次ぐ3位の高さだったと発表しました。10月も全国的に平年より高くなる見通しで、引き続き注意が必要だと言われています。

 今年は、すでにインフルエンザの流行が一部でみられ、コロナの流行も夏から続いています。これから寒くなると更にインフルエンザの流行とともに、コロナの流行が心配される季節となります。インフルエンザワクチン等の定期接種は有料ですが、これからの流行期に備え、感染予防の一つとして接種することも大切だと思っています。

 また、10月4日(土)の午後から文徳会のスポーツ大会が開催されます。文徳会保体委員の皆様には、ご多用の中に準備を進めていただいています。昨年も、各チーム大変な盛り上がりで、楽しく充実した時間となりました。保護者の皆様と教職員がともに汗を流し交流を深めるとてもよい機会となっています。多くの保護者の皆様に参加をいただけるとありがたいです。9月26日には、高校と中学校ともに前学期期末考査が終わり、9月29日からは、後学期が始まりました。10月7日~9日に高校2年理工科のインターンシップを実施します。生徒諸君の貴重な体験の場となっており、ご協力いただいています多くの企業の皆様に心から感謝を申し上げます。学校行事では、10月23日に高校1年生、10月24日に高校2年生と3年生の学年別スポーツ大会(クラスマッチ)を1年生と3年生は本校体育館、2年生は崇城大学体育館で実施します。10月29日には、中高合同の芸術鑑賞(午後)を本校体育館で実施する予定です。

 そして、11月1日(土)と2日(日)に2学期の一大行事である本校の文化祭を開催します。11月1日は中高合同で開会行事等を実施し、11月2日は一般公開を予定しています。生徒会を中心にクラス企画、部活動企画、委員会企画、有志企画等の準備を進めています。多くの皆様にご観覧いただけるとありがたいです。各部活動の新人戦も始まっています。生徒諸君の活躍を楽しみにしているところです。

 さて、9月19日の朝、ニュースを聞いていると「今年のイグ・ノーベル賞の発表があり、日本人が19年連続で受賞を果たした」と紹介があっていました。受賞した研究は「白黒模様の『シマウシ』に虫よけ効果」と聞こえたので調べてみました。黒毛和牛にシマウマのような縞模様を描けば、ウシは吸血バエに刺されにくくなることを発見した日本の研究チーム(愛知県農業総合試験場と京都大学の研究チーム)がイグ・ノーベル生物学賞を受賞したというものでした。受賞論文は、「Tomoki Kojima, et al.“Cows painted with zebra-like striping can avoid biting fly attack”.」(筆頭著者は、兒嶋 朋貴 氏)でした。シマウマの白と黒の縞模様には虫よけ効果があるという海外の研究結果をもとに、黒毛のウシにシマウマと同じ縞模様をつけた場合の効果を検証し、模様のないウシに比べ、アブなどの血を吸う虫の付着数が半分程に減ることを明らかにした研究と紹介されていました。今後、虫が媒介する家畜の感染症の予防などに活用できる可能性があると期待されているそうです。イグ・ノーベル賞の対象となるのは「人々を笑わせ、考えさせた業績」で、毎年10件の賞が発表されています。今回も研究の着眼点がユニークでまさに考えさせる研究だと思いました。2025年の本家ノーベル賞は、10月6日(月)の生理学・医学賞からスタートし、7日(火)に物理学賞、8日(水)に化学賞、9日(木)に文学賞、10日(金)に平和賞、13日(月)に経済学賞と発表が続きます。昨年は平和賞を日本の被団協が受賞しました。今年も前評判で、生理学・医学賞等の候補に日本人研究者の名前も挙がっておりこちらも楽しみです。

 最後に、9月のブログで話題にしましたNHK朝の連続ドラマ「あんぱん」が9月26日に終了しました。毎日、録画を見るのが楽しみでしたがそれも終わってしまいました。半年にわたる放送でしたが戦後80年の今年、平和の大切さについて改めて気づきを与えるものだったと思っています。ドラマで貫かれていた「何のために生まれ、何をして生きるのか」「逆転しない正義」は本当に考えさせられるものでした。

2025年9月2日

生徒および保護者の方々へ 校長室から9

2025.9.1

 9月1日は、関東大震災が発生した日(1923年9月1日午前11時58分に発生)であり「防災の日」と定められています。国は、8月30日から9月5日までを防災週間として各種訓練を実施し防災意識の高揚を図っています。マグニチュード7クラスの首都直下地震が今後30年以内に発生する確率は約70%、マグニチュード8~9クラスの南海トラフ巨大地震が今後30年以内に発生する確率は約80%といわれています。巨大地震では、建物の倒壊や火災だけでなく、大規模な土砂崩れ、津波の発生、ダムや堤防の決壊による河川の氾濫なども想定されます。地震によって様々な災害が複合的に発生する恐れがあります。「自分の身を自分で守る」ためには、基盤となる知識や技能を習得し、災害を自分事としてとらえることが重要だと言われます。自分事とは、「災難を自分にも降りかかってくるものと受け止め、自分はいかに備えるかを考えること。発生時には、状況を見て身の守り方を判断し、安全に行動できるようになること」と言われます。地震そのものを防ぐことはできませんが、自分の身を守るための「物の備え」「心構え」、そしてそれを支える「人のつながり」を大切にする備えはできます。災害時には、よく「自助・共助・公助」と言われますが、災害時の人命救助や支援の役割を分担する考え方です。自助は「自分自身の命は自分で守る」というもので、家庭での備蓄や避難行動を指します。共助は「地域で助け合う」ことで、自主防災組織の活動や近隣住民との協力などを意味します。公助は「行政による救助」を指し、消防や警察など公的機関からの支援活動です。大規模災害時、公助には限界があるため、自助と共助の役割が特に重要視されています。

 本校では、11月12日に防災避難訓練を実施予定です。台風、大雨、地震等、自然災害への危機意識を持ち、災害への備えをしっかりと取っていきたいと思います。

 また、新型コロナウイルスの感染者数も全国的に増加が続いています。特に九州南部では1定点当たりの感染者数が多く、本県も全国平均を超えています。今流行している変異株は、ニンバスというのが多くなっていると言われています。本校では、教室の換気、手洗い・手指消毒、体調・場面に応じたマスクの着用、十分な睡眠と食事等体調管理を呼びかけています。これも、自分事として捉えて行動したいものです。

 さて、今、NHKの朝の連続ドラマは、アンパンマンの作者 やなせたかしさんと暢さん夫妻をモデルとした「あんぱん」が放送されています。熊本でもやなせたかし展が開催されていました。この8月に高知県香美市立やなせたかし記念館アンパンマンミュージアムを訪ねましたが多くの来場者でにぎわっていました。ドラマはいよいよアンパンマンが登場しそうな佳境に入っています。ドラマでは、やなせたかしさんの戦争体験等による「逆転しない正義」「なんのために生まれて なにをして生きるのか」ということが中心のテーマになっていると感じています。やなせさんが作詞された童謡「手のひらを太陽に」も登場しました。やなせさんは仕事からの引退を決意したころ、東日本大震災が起き、被災地等で「アンパンマンのマーチ」のリクエストが放送局に寄せられ、多くの人を勇気づけたことを知り、復興のために「自分のできること」と考え、活動を再開されたと紹介されていました。著書の中(93歳の時)で「なんのために生まれて なにをして生きるのか」という問いに対して、「長い間、ずいぶん悩んできたけど、やはり子どもたちのためにお話を書いたり、絵本を描いたりするのが自分の天職だなと思うようになりました」「人生にムダなことは、何一つありません。全部、自分に役立つ、そして、やり続けることが大事。」と書いておられます。

 やなせさんは「100年後へのメッセージ 100年後の世界では、漫画的精神で、みんながなかよく、そして面白く、楽しく暮らせる世界になってほしい。希望を込めて、そう考えています」と記されています。今月末までの放送です。ぜひ観てみてください。こころが温かくなると思います。

2025年8月25日

生徒および保護者の方々へ 校長室から8月

2025.8.22

  夏休みもいよいよ終わりを迎えます。去る8月10日夜から11日朝にかけて熊本県の北から南へ次々と線状降水帯が発生し、記録的な大雨となり甚大な被害が出ています。本校の生徒諸君のご家庭や先生方も被災された方がおられます。本校もお茶室が床下浸水となり、中庭のテニスコートの人工芝、エアコンの室外機、公用車等被害を受けました。自然災害の怖さを改めて実感しています。この大雨でお亡くなりなった方のご冥福をお祈りしますとともに、被災された皆さんに心からお見舞いを申し上げます。この暑い中、家の片づけ等復旧作業に取り組んでおられるものと思います。一日も早い復旧を願っています。

 また、コロナの新規感染者数が、全国的に9週連続で増加しており、熊本県は1定点当たりの感染者数が全国平均を上回っています。症状は、のどが痛いのが特徴で発熱が見られない場合も多いと報道があっていました。私たちには、引き続き場面に応じた適切な対応が求められています。特に3年生は進路決定の重要な時期となり、油断することなく場面に応じた感染防止対策に取り組んで行く必要があります。

 また、この夏休みには、高校は学校見学ツアーを実施しており、多くの中学生や保護者の方に参加いただいています。7月26日には中学校のオープンスクールを開催し、文徳中の生徒が主体となって運営し、保護者の方にも手伝っていただき、授業体験や行事等の紹介等を行いました。参加いただきました皆様、ご協力いただきました皆様に心から感謝いたします。本校のことを少しでもご理解いただきましたなら幸いです。

 さて、今年は、終戦から、また、広島と長崎に原子爆弾が投下されてから80年となる節目の年です。昨年は、ノーベル平和賞を日本原水爆被害者団体協議会が受賞されました。被爆の実相を世界に伝え、核兵器廃絶を訴え続けてきた活動が評価されたものです。

 去る8月6日には、令和7年度平和記念式典が広島市平和記念公園で開催され、8月9日には、長崎で開催されました。広島の式典の中で子ども代表の小学6年生二人が述べた「平和への誓い」の一部を紹介します。

「平和への誓い・・・一部省略

 被爆から80年が経つ今、本当は辛くて、思い出したくない記憶を伝えてくださる被爆者の方々から、直接話を聞く機会は少なくなっています。

 どんなに時が流れても、あの悲劇を風化させず、記録として被爆者の声を次の世代へ語り継いでいく使命が、私たちにはあります。

 世界では、今もどこかで戦争が起きています。

 大切な人を失い、生きることに絶望している人々がたくさんいます。

 その事実を自分のこととして考え、平和について関心をもつこと。

 多様性を認め、相手のことを理解しようとすること。

 一人一人が相手の考えに寄り添い、思いやりの心で話し合うことができれば、傷つき、悲しい思いをする人がいなくなるはずです。

 周りの人たちのために、ほんの少し行動することが、いずれ世界の平和につながるのではないでしょうか。・・・一部省略」

 この「平和の誓い」の全文はネットで検索すると見ることができます。ぜひ読んでみてください。世界に目を向けると紛争や軍事侵攻等あり多くの犠牲が生じています。「私たちに何ができるか。何をなすべきか」深く考えさせられます。私たち一人一人が、平和について関心を持ち、真剣に考えていく必要があると思っています。