学校法人 文徳学園 文徳高等学校・文徳中学校

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2022年3月4日

生徒および保護者の方々へ 校長室より3月号

 2022.3.4

 

 2月は、北陸・東北・北海道で例年をはるかに上回る大雪となっており、寒い冬となりました。修学旅行を予定していた新潟県の津南は4mを超える積雪となっています。熊本では、最近は天気の変化が激しいですが一雨ごとに寒さも和らぎ本格的な春の到来を感じます。ニュースでは、熊本県はサクラの開花が3月21日との予想が出されていました。この冬の寒さの刺激とその後の気温の上昇でサクラの開花のスイッチが入ったようです。

 2月28日には、高校の第61回卒業式を行い、天候にも恵まれ、厳粛な中に夢実現にむけ新たなステージに踏み出す369人の卒業生が巣立っていきました。式は、新型コロナウイルスの感染拡大防止対策のため、昨年同様、卒業生と保護者の方、本校職員のみの縮小した形で行いました。当日は、式に参加できなかった在校生と保護者の方を対象にして、昨年に続きインターネットを使って式の様子をライブ配信しました。これまでご理解とご協力をいただきました関係の皆様に心から感謝を申し上げます。

 また、3月10日には中学校(中等教育前期)の修了式を行います。そして、3月18日は3学期の終業式となります。本年度もあっという間に一年が過ぎてしまいました。振り返れば、今年も新型コロナウイルスに翻弄された一年であったとの思いに駆られています。しかし、経験を積む中で少しずつ2年前よりその対応力が高まってきたようにも思っています。生徒諸君と保護者の皆様、地域の皆様のご理解とご協力に心から感謝を申し上げます。

 「オミクロン株」の感染拡大もピークを過ぎたとは言われていますが、感染者数の減少幅が小さく、「ステルスオミクロン株」と言われる変異種の出現など危惧されており、本県に適用されていました「まん延防止等重点措置」は、九州では本県のみ3月21日まで再延長されました。本県のリスクレベルは、レベル3「対策強化レベル」(緩やかな減少傾向)が維持されています。日常の当たり前を実現するには、それ相当の努力が必要であることを思い知らされる毎日となっています。私たちにできることは、油断せず体調管理に気をつけ、「密閉・密集・密接」の3密を回避し、マスクの着用、手洗い、手指の消毒など、「新しい生活様式」を一人一人が自覚をもって、実践・徹底することです。これをしっかり実践して感染拡大を防ぎ、日常の当たり前を一日も早く取り戻したいものです。

 さて、2月4日からは、北京で冬季オリンピックが開催されました。連日のように選手の活躍が報じられ、多くの人が元気と勇気をもらいました。日本のメダル獲得数は過去最高となりました。3月4日からは、北京でパラリンピックが開幕しました。オミクロン株の世界的な感染拡大の収束はまだまだ見えませんがコロナを吹き飛ばし、世界中の人が感動を分かち合える大会となることを願っています。一方で、平和の祭典といわれるオリンピック・パラリンピックが開催される中、連日のようにロシアのウクライナ侵攻の報道がなされ、子供たちにも死傷者が出るなど、たいへん悲しい世界の平和を揺るがす事態が起こっています。国連ではすべての加盟国で構成する国連総会の緊急特別会合が開催され、ロシアのウクライナ侵攻に対する非難決議が圧倒的な賛成多数で採択されました。新たな感染症への備えも大切ですし、何より戦争ない平和な世界であることが大切であり、一日も早く世界中が平和を取り戻し平穏な生活が戻ることを願っています。

2022年2月2日

生徒および保護者の方々へ 校長室より2月号

2022.2.1

 早いものでもうすぐ節分となり、新しい年もあっという間に一月が過ぎました。ウメのつぼみもずいぶんと膨らみ、少しずつ咲き始めています。寒い日が続いていますが節分の次の日は立春、春ももうすぐです。新たな変異株である「オミクロン株」の猛威にさらされ連日のように感染拡大が報じられています。本県でも先週に続き感染者数が過去最多を更新して増え続けています。本県のリスクレベルも1月27日にはレベル3「対策強化レベル」に引き上げられました。本校でも1月25日から分散登校を実施しています。日常の当たり前を実現するには、それ相当の努力が必要であることを思い知らされる毎日となっています。私たちにできることは、油断せず体調管理に気をつけ、「密閉・密集・密接」の3密を回避し、マスクの着用、手洗い、手指の消毒など、「新しい生活様式」を一人一人が自覚をもって、実践・徹底することです。これがしっかり実践できていれば感染拡大は防ぐことができます。各自が、感染しない、感染させない努力を積み重ねる必要があります。私たち一人一人が自己の健康管理をしっかりするとともに、県リスクレベル2以上の時は、同居家族に発熱等の風邪症状があるときも自宅待機をお願いしています。皆様のご理解とご協力を重ねてお願いします。

 さて、昨年は東京2020オリンピック・パラリンピックが開催され、コロナ禍の中、多くの感動と勇気、元気をもらいました。この2月4日からは北京で冬季オリンピック・パラリンピックが開催されます。オミクロン株の世界的な感染拡大の中ですが、東京オリンピック・パラリンピックで話題になったバブル方式といわれる管理体制が取られ、東京オリンピック・パラリンピックよりも更に厳格な管理の中で開催されるということです。日本選手団も選手村に入り開会式やその後の競技に備えている様子が報道されています。東京オリンピック・パラリンピックでもそうでしたが、コロナ禍の中、選手や関係者の方々が大会成功に向け懸命に取り組んでおられる姿は、国を超えて多くの人に感動をもたらしスポーツの素晴らしさ、平和の祭典と言われるオリンピック・パラリンピックの素晴らしさを感じさせてくれます。東京オリンピック・パラリンピック同様、一般の方の観戦はなく、一部の招待者のみとなると報道があっています。テレビ観戦等で選手の活躍をしっかり応援したいと思います。先ずは、2月4日の開会式にどんな趣向が凝らしてあるのかとても楽しみですし、その後の選手の活躍を楽しみにしています。コロナを吹き飛ばし、世界中の人が感動を分かち合える大会となることを願っています。

2022年1月20日

生徒および保護者の方々へ 校長室より1月号

2022.1.13

 遅くなりましたが、新年明けましておめでとうございます。1月7日に高校・中学ともに始業式を行いました。新たな変異株である「オミクロン株」の感染拡大が懸念され、感染拡大防止のため、予定を変更してすべてリモートで行いました。1月15日・16日は大学入学共通テストが実施されますが、今年も試験を目前に控え寒い日が続いています。例年のこととはいえ、コロナ禍でもあり受験環境の厳しさが増しているように感じます。

 学校の正門前の花壇には、12月に本校の中学生が同窓会の支援を受けて植えたパンジーが寒さに耐えきれいな花を咲かせており、心を和ませてくれています。同時にチューリップ等の球根も植えており、この寒さの中少しずつ芽を膨らませています。しっかりと世話をし、花開く春の訪れを楽しみにしているところです。

 新型コロナウイルスの新規感染者数は、12月にヨーロッパやアメリカで急激に増加していましたが、日本でも1月に入り急激な増加が続いており、感染拡大の「第6波」が到来したと言われています。沖縄県、広島県、山口県の3県には「まん延防止等重点措置」が1月9日から適用されました。本県でも新規感染者ゼロの日が続いていましたが新規感染者が1月11日には109人、1月12日には177人、1月13日には296人と急激に増加しており、1月13日には30歳代以下が感染者の7割を占めています。県のリスクレベルは1月12日に急遽レベル2「警戒強化レベル」に引き上げられました。県は、国とまん延防止等重点措置の協議を開始するレベルになっているとの報道もあります。ヨーロッパやアメリカと同様に「オミクロン株」に急速に置き換わっていると言われています。このオミクロン株については、厚生労働省より①感染性(従来株との比較)について、高い可能性がある、②重篤度(従来株との比較)について、十分な疫学情報がなく不明である、③再感染やワクチン効果(従来株との比較)について、再感染リスク増加の可能性があり、また、ワクチンの効果を弱める可能性があるとの見解が示されています。さらに、報道等では、潜伏期間が短い、症状も風邪症状に似ているなど出ており、濃厚接触者の待機期間も14日から10日にするなど話題になっています。オミクロン株の実態が少しずつ分かってきていますがまだまだ調査・研究の途上にあり、一日も早い実態の解明が求められています。

  さて、新型コロナウイルスの感染が日本で確認されてから2年が過ぎようとしており、「日常の当たり前の生活」ができることのありがたさをつくづく考えさせられます。「日常の当たり前の生活」を実現するためには、私たち一人一人の自覚と努力が求められ、その努力なくしては実現できないことを思い知らされています。「withコロナ時代」と言われ、この二年のコロナ禍での経験を活かして、困難な中にあっても、前向きに、私たち一人一人が「今何を為すべきか」をしっかりと考え実践していく必要があります。

 今後も油断せず体調管理に気をつけ、「密閉・密集・密接」の3密を回避し、マスクの着用、手洗い、手指の消毒など、「新しい生活様式」を一人一人が自覚をもって、実践・徹底したいものです。県リスクレベル2以上の時は、本人だけでなく同居家族に発熱等の風邪症状があるときも自宅待機をお願いしています。皆様のご理解とご協力をお願いいたします。蒲島知事も会見で「わずかでも発熱などの症状がある場合は、仕事などを休み、すぐにかかりつけ医などの医療機関に電話相談し、受診するようにしてください。」と話されていました。

 この1月15日・16日には、大学入学共通テストがあり、1月19日には高校の入学試験も実施します。最後の仕上げに取り組む高校3年生、中学3年生に心からエールを送ります。自分を信じ、先生方を信じ、支えてくださる家族に感謝し、志望を堅持してやりきってください。皆さんにとって2022年が希望に満ちた年となるよう願っています。

2021年12月7日

生徒および保護者の方々へ 校長室から12月号

2021.12.5

 早いもので12月、師走となりました。気象庁は11月10日「ラニーニャ現象が発生しているとみられる」と発表しています。過去、ラニーニャ現象が起きた冬は、日本でも気温が平年より低くなったり大雪になったりしたことがあるため、この12月から1月は例年より寒くなると予想されています。寒い冬となりそうです。

 また、新型コロナウイルスの新規感染者数は全国的に大きく減少し、本県でも新規感染者ゼロの日が続いています。11月26日には県のリスクレベルがリスクレベル1「注意」に引き下げられました。私たちにとって本当に明るいニュースとなっています。日本では、新型コロナウイルスの収束が見えてきた感がありますが、海外では感染者が増加している状況があります。南アフリカで最初に確認された新たな変異株は、ウイルスのスパイクと呼ばれる突起に多くの変異がありオミクロン株と呼ばれています。南アフリカでは11月に入りそれまでのデルタ株からオミクロン株に置き換わり、その割合が70%を超えていると言われています。日本では、11月30日に最初のオミクロン株感染者が報告され、2人目の感染者の発表もその後あっています。オミクロン株への感染は、現在、世界の40を超える国・地域に広がっており、日本でも水際対策等が話題となっています。このオミクロン株は変異の度合いが大きく、現在使用しているワクチンの効果があるのか、感染力や重症化のリスクはどうなのかなど判明しておらず、現在調査・研究が進められています。私たちは、正しく知って正しく恐れる必要があります。日本では、12月1日から医療従事者を対象に3回目のワクチン接種(ブースター接種)が始まりました。1月からは高齢者をはじめ一般の人への接種も始まると発表されています。2回目接種から8か月経過した人が対象と言われていますが6か月経過した人を対象とすることなど話題になり始めました。新型コロナウイルスの第5波までの経験を活かした第6波に備えた医療体制の整備等が進められているのを感じます。

 コロナ禍にあり心配は尽きませんが、私たちには、今後も油断せず「密閉・密集・密接」の3密を回避し、マスクの着用、手洗い、手指の消毒など、「新しい生活様式」を一人一人が自覚をもって、実践・徹底することが求められます。前年度は、インフルエンザの流行はありませんでしたが、今年の冬は、インフルエンザの流行が心配されています。私たちは、予防のためのワクチン接種や日ごろの手洗い、うがい、換気等しっかり取り組んでいく必要があります。求められている「新しい生活様式」の実践・徹底は、新型コロナウイルスへの感染を防ぎ、インフルエンザの流行を防ぐ対策となります。

  さて、121日に、今年話題になった言葉に贈られる「現代用語の基礎知識選 2021ユーキャン新語・流行語大賞」が発表されました。そのトップテンには「うっせぇわ」「親ガチャ」「ゴン攻め/ビッタビタ」「ジェンダー平等」「人流」「スギムライジング」「Z世代」「ぼったくり男爵」「黙食」「リアル二刀流/ショータイム」が入り、年間大賞に「リアル二刀流/ショータイム」が選ばれました。この「リアル二刀流/ショータイム」という言葉は、アメリカMLB(メジャーリーグベースボール)で投打二刀流の大活躍をして、ア・リーグの最優秀選手賞MVPなど多くの賞を受賞したロサンゼルス・エンゼルス所属 大谷翔平選手の活躍を称えた言葉です。大谷選手の活躍は、日本だけでなく世界中に元気と勇気を与えました。野球場で見せる彼の全力プレーや審判に対するマナー、自然にゴミを拾う姿は、野球ファンのみならず多くの人に感動を与えています。MLB関連で多くの賞を受賞されていますが、謙虚さを失わずもうすでに次を見据えて準備を進めておられます。これからどれだけ成長し「ショータイム」を続けて行かれるのか、期待に胸が膨らみます。

 今年は、コロナ禍で元気が出ないなか、オリンピック、パラリンピックと開催され、MLBでの大谷翔平選手の活躍等もあって、スポーツに勇気と元気をもらった年でした。来る2022年がみなさんにとって佳い年でありますよう願っています。

2021年11月11日

生徒および保護者の方々へ 校長室から11月号

2021.11.10

 立冬も過ぎ、本格的な冬の到来となりました。10月もあっという間に過ぎ、10月30日には、文化祭を土曜半日でしたが、高校は体育館と3年生の教室をリモートで結び開催し、中学校は崇城大学のSoLAホールをお借りして開催しました。高校の生徒会は1・2年生の新しい執行部となり、初めての大きな行事である文化祭をコロナ禍の制限の中でしたが、今ある環境の中でできることを考え工夫して、発表や展示等に挑戦し立派なものに仕上げました。11月2日には、演劇鑑賞を午前・午後の2グループに分けて2回実施し、劇団新制作座の「泥かぶら」を鑑賞しました。2年ぶりの本格的な芸術鑑賞となり大変充実した時間となりました。

 また、10月から新型コロナウイルスの新規感染者数が急激に減少し、11月5日には県のリスクレベルがリスクレベル2「警報」に引き下げられ減少傾向が続いています。私たちにとって本当に明るいニュースとなっています。ワクチン接種、マスク着用の徹底など効果が出てきたものと言われています。2回目のワクチン接種から8か月経過した人の3回目のワクチン接種(ブースター接種)が進められようとしており、12月から医療従事者を対象に開始されるとの報道があります。日本では、新型コロナウイルスの新規感染者の減少傾向が続き、収束が見えてきた感がありますが、海外では感染者が再び増加している状況もあり、私たちには、今後も油断なく「密閉・密集・密接」の3密を回避し、マスクの着用、手洗い、手指の消毒など、「新しい生活様式」を一人一人が自覚をもって、引き続き実践・徹底することが求められます。これからは、インフルエンザの流行も心配な季節となります。前年度、流行はありませんでしたが、予防のためのワクチン接種や日ごろの手洗い、うがい、換気等しっかり取り組んでいく必要があります。コロナ対策とほとんど同じであり、しっかり取り組むことがインフルエンザの流行を防ぐことになります。

  さて、先日、東京2020パラリンピック大会のパラ競泳(視覚障害の最も重いクラス)で3つのメダル(銀2個、銅1個)を獲得し大活躍であった熊本市出身の富田宇宙選手のインタビュー番組が放送され、「夏のパラリンピックで、メダルの色以上に追い求めたものとは何だったのか」がテーマとなっていました。富田選手は、インタビューの中で、自分自身16歳の時に病気が判明してから障がいをなかなか受け入れられず、夢をあきらめ、何度も方向転換する中で出会ったのがパラ競泳であり、パラ競泳との出会いが幸運であったと話されていました。富田選手がアスリートとして届けたかった姿は、「自分を超えること」と話され、今回、400M自由形と200M個人メドレーで自己ベストを出し、それを示すことができ、多くの方が見る東京2020パラリンピックという場所で価値ある仕事ができたと思っていると話されていました。富田選手は、パラリンピックについて問われ、「パラリンピックでメダルを取ることは、それまでの努力の証としてとても素晴らしいことであるがメダルを取ることが一番大事だとは思っていない」と話され、パラリンピックの後、同じ障がいのある子から「悩み苦しんでいる中、富田選手の泳ぎを見て勇気をもらい、前を向いて生きていけるんじゃないかと思えたんです」とのメッセージが届けられ、これを読んだとき、自分がたどり着きたかったところはここだと思ったと話されていました。「自分も障がいを負って自分の可能性が見いだせず16年間悩み苦しんできた。当時、自分が今の僕みたいな人間を見て自分の目が見えなくなって行くにしても自分のやりたいことができる」と思ってもらえるとしたら僕のやりたいことは完遂されると話されました。

 富田選手は、「これからも新しいことに挑戦し、変化・成長を自分に与えていきたい。今回灯った『小さな灯』を『大きな灯』に成長させるため、ここからが頑張りどころ」と話されていました。富田選手は、多様性を認め合える社会を目指して、競技にとどまらない活動を続けておられ、SNS等を通じて活動を発信し、仲間とともに障がいを乗り越え、勇気を持って挑戦し、自らの可能性を開花させていく姿を示されています。富田選手の高い志とともに、私たちも勇気を持って挑戦し、自らの可能性を開花させていく努力の大切さに目を向け、多様性を認め合う心をはぐくんでいく必要があると強く思いました。